動物病院のM&A相場はいくら?売却の手法やコツも解説!

2026.03.26

公開日:2026.03.26

2026.03.26

2026.03.26

更新日:2026.03.26

2026.03.26

動物病院のM&A相場はいくら?売却の手法やコツも解説!

動物病院は、犬猫の飼育が一般家庭に広く定着していることに加え、診療の高度化や予防医療ニーズの拡大により一定の需要が見込まれる業態です。一方で、獣医師・スタッフの確保、設備投資負担、院長への属人化といった要因から経営の安定化が難しいケースもあります。

こうした背景を踏まえ、近年は、後継者問題の解消や経営基盤の強化を目的に、M&Aを選択肢とする動きが増えています。

本記事では、動物病院をM&Aする際の前提として、動物病院の現状、M&Aが選ばれる理由、代表的な売却手法を解説します。

RISONALでは、売り手に特化したFA(フィナンシャル・アドバイザー)サービスを提供しています。専属のエージェントが、お客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価額での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。

無料相談が可能です。実際にどの程度の価格で売却できるのか、どのようにすればより高く売却できるのかを、ぜひご確認ください。

動物病院の現状

動物病院は、法律上、開設時に届出が求められる施設です。

農林水産省の統計(獣医療法第3条に基づく届出の集計)では、令和6年(2024年)12月31日現在の飼育動物診療施設数は16,993施設(※1)とされています。

また、同資料では診療対象動物の区分として「小動物、その他」に分類される施設が大部分を占めており、いわゆる伴侶動物中心の動物病院が多数派であることが示唆されます。

需要側の環境としては、狂犬病予防法に基づく犬の登録頭数が公的統計として毎年公表(※2)されています。

犬の登録制度は飼育実態を完全に反映するものではない一方、行政が継続的に把握している「飼育動物(犬)」の規模データとして、動物医療需要の底堅さを確認する材料となります。

その一方で、動物病院は院長の診療稼働への依存度が高く、採用難・長時間労働・設備更新などが重なると規模の小さい病院ほど運営負荷が増えやすい構造です。こうした構造が、事業承継の難しさや、グループ化やM&Aニーズの高まりにつながりやすいといえます。

※参考1:農林水産省「都道府県別飼育動物診療施設の開設届出状況
※参考2:厚生労働省「都道府県別の犬の登録頭数と予防注射頭数等(平成26年度~令和6年度)

動物病院がM&Aを行うのはなぜ?売却の理由を紹介

動物病院でM&Aが選ばれる理由は、大きく「事業承継」と「経営の安定化」に集約されます。

まず、動物病院は院長個人の診療スキルや飼い主との関係性、スタッフマネジメントに依存しやすく、親族内承継や従業員承継が進まない場合、閉院が現実的な選択肢になりがちです。閉院を選択すると地域で築いた患者基盤やスタッフの雇用、設備投資によって形成された医院価値を同時に失う可能性があります。

一方で、M&Aにより第三者へ承継できれば、診療体制を維持したまま事業を継続しやすくなります。

次に、経営の安定化という観点では、診療の高度化に伴う設備投資の負担、スタッフの採用・育成、シフト管理、価格改定やサービス設計など、院長が抱える経営課題が複雑化しやすい点が挙げられます。

資本力や管理体制を備えたグループの傘下に入ることで、教育・業務の標準化・購買・人員配置などを含む運営体制を整え、経営のブレを抑える狙いがあるといえるでしょう。

動物病院での売却方法は?3種類を紹介

動物病院のM&Aでは、売却対象(法人全体か、医院・事業単位か)や、契約・雇用・資産の引き継ぎ方針によって、選ぶべき方法が変わります。代表的な手法は、以下の3つです。

・株式譲渡
・会社分割
・事業譲渡

動物病院は個人開業も多いため、法人形態かどうかによって、実務上の選択肢が変わりやすい点に注意が必要です。それぞれの手法について解説します。

株式譲渡とは?中小企業M&Aで最も選ばれる手法の仕組みと特徴

株式譲渡とは、企業の株主が保有する株式を他者に譲渡することで、経営権を移転するM&Aの手法のひとつです。中小企業のM&Aにおいては最も多く活用されており、後継者不在や事業承継を目的としたケースでよく採用されています。

株式譲渡のメリット

株式譲渡において、売却対象となるのはあくまで「株式」であり、会社そのものの法人格や契約関係、資産・負債はそのまま引き継がれます。

そのため、以下のようなメリットがあります。

・従業員や取引先との契約を維持したまま、スムーズな引き継ぎが可能
・許認可や契約の再取得が原則不要で、実務上の負担が少ない
・法人格が継続するため、営業活動を中断せずに承継できる

とくに、現経営者が引退を検討している場合でも、事業を止めることなくバトンタッチできるため、後継者問題の有効な解決策となります。ただし、契約上のチェンジ・オブ・コントロール(COC)条項による相手方同意や、業種許認可の変更届・再許可が必要となる場合があるため、事前確認は不可欠です。

株式譲渡の注意点・デメリット

一方で、株式とともに過去の負債や簿外債務(帳簿に載っていないリスク)も引き継がれるという側面もあるため、買い手企業にとっては慎重な対応が必要です。

そのため、M&Aを進める際には、財務・法務・税務などに関するデューデリジェンス(詳細調査)を丁寧に実施し、リスクを洗い出すことが不可欠です。

会社分割とは?M&Aで活用される組織再編の手法と注意点

会社分割とは、企業が事業の一部を他の会社に移転することで、権利義務を承継させる法的な組織再編手続きです。M&Aにおいては、売却対象の事業を切り出してスムーズに移転させる手段として活用されています。

会社分割の主な種類

会社分割には、以下のような分類があります。

・新設分割:新たに設立した会社に事業を承継させる
・吸収分割:既存の他社に事業を承継させる

さらに、分割により得る対価の受け取り先によっても分類されます。

・分割型分割:対価を分割元会社の株主が受け取る
・分社型分割:対価を分割元会社自身が受け取る

会社分割のメリットと特徴

会社分割の最大の特徴は、契約・資産・負債などの権利義務を包括的に移転できる点です。これにより、個別契約ごとの承継手続きを省略でき、事業の引き継ぎが円滑に進められます。

また、分割によって整理された事業をその後に売却することで、M&Aの手続きも効率化されます。

税務上の注意点:適格分割と非適格分割の違い

会社分割には税務上の取り扱いに注意が必要です。「適格分割」であれば譲渡益の課税は繰り延べされますが、採用するスキームによっては「非適格分割」に該当します。

非適格分割では、資産が時価で評価され、譲渡益課税やみなし配当課税の対象となるため、税負担が発生します。

また、会社分割と株式譲渡をセットで行う場合、タイミングによって課税リスクが高まるため、スキーム設計は専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めることが重要です。

事業譲渡とは?M&Aで活用される承継手法と税務上の注意点

事業譲渡は、企業が事業の一部または全部を、契約に基づいて他社へ売却するM&A手法のひとつです。

譲渡の対象となる資産・負債・契約関係を個別に指定して承継する点が特徴であり、柔軟性が高い一方で、手続きは煩雑になりやすいという側面もあります。

事業譲渡のメリット:簿外債務を回避しやすい

事業譲渡では、契約書に記載されたものだけが承継対象となるため、買い手企業にとっては、不要な債務やリスクを回避しやすくなります。

特に、簿外債務の存在が懸念されるケースでは、株式譲渡ではなく事業譲渡を希望する買い手企業が多い傾向にあります。

売り手側の税務上の扱い:事業譲渡益に課税

事業譲渡によって得た対価のうち、譲渡対象資産・負債の簿価純額との差額は「事業譲渡益」として、売り手側に法人税が課税されます。

また、事業譲渡には以下のような消費税に関する注意点もあります。

課税資産と非課税資産の両方をまとめて譲渡するため、資産ごとの課税・非課税を区分し課税対象資産部分の消費税を計算する必要があり、それぞれの対価を合理的に区分し、課税・非課税の計算を行う必要があります。

事業譲渡のデメリット:承継手続きが煩雑

個別承継であるため、以下のような実務負担が大きい点はデメリットと言えます。

・すべての契約(従業員との雇用契約含めて)を再締結する必要がある
・許認可や届出が一から取得し直しとなる場合がある

動物病院の売却の流れは?3つのステップを紹介

動物病院の売却の流れは?3つのステップを紹介

動物病院のM&Aを進める場合は、大きく3つのステップに分けて進められます。

M&Aの準備と助言会社の選定
・買い手候補先企業との接触、意向表明受領
・詳細調査(DD)、最終契約とクロージング

それぞれの段階で必要となる準備や手続きが異なるため、流れを把握しておきましょう。

Step1.M&Aの準備と助言会社の選定

はじめに、売却目的を明確にし、M&Aの助言会社を選定します。この段階では、財務資料に加え、動物病院特有の運営情報を、買い手が把握しやすい形で整理することが重要です。

動物病院では、以下のような項目を整理しておくことが価格や条件交渉の前提となります。

・収益構造
・診療体制
・設備状況
・顧客基盤

また、院長個人への依存度が高いほど、買い手は承継リスクとして慎重に評価します。早期に引き継ぎ可能な体制を整えることが、結果的に売却条件の安定につながります。

Step2.買い手候補先企業との接触、意向表明受領

次に、助言会社を通じて買い手候補へ打診を行います。最初は、医院名を伏せたティーザー(概要資料)を提示し、関心を示した企業と秘密保持契約を締結したうえで、詳細資料を開示します。

買い手候補は、譲渡価格の目安、取引スキーム、引き継ぎ条件をまとめた意向表明書を提出します。売り手は複数の案を比較し、価格だけでなく、承継後の診療体制やスタッフ雇用、運営方針まで含めて、基本合意に進むかを判断するのが一般的です。

Step3.詳細調査(DD)、最終契約とクロージング

基本合意の後は、買い手によるデューデリジェンス(DD)が実施されます。ここでは財務・税務・契約関係に加えて、動物病院の運営状況についても確認が行われます。

特に確認されることが多いのは、以下のような点です。

・売上構成
・スタッフ体制と雇用状況
・医療機器や設備の更新状況
・院長の関与度や引き継ぎ期間

動物病院では、院長個人への依存度が高いケースも多いため、院長退任後も診療体制を維持できるかは重要な判断材料となります。

調査結果を踏まえて譲渡価格や契約条件の最終調整を行い、最終契約を締結します。その後、クロージングをもってM&A取引は完了です。

M&Aの流れについてより詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。

[M&Aのプロセス]

動物病院売却の相場は?価値算定方法を解説

動物病院の売却価格は「〇〇円が相場」と一律に決まるものではありません。実務では、資産価値と事業価値を総合的に評価し、最終的に売り手と買い手の交渉で決まるのが一般的です。

動物病院は、検査機器や手術設備などの投資が評価に影響する一方、価格形成の中心は、将来も同じ水準で運営できるかどうかに置かれやすい点にあります。具体的には、院長依存度、獣医師・愛玩動物看護師の体制、予防医療の比率や継続通院の厚み、口コミ・紹介の強さ、商圏特性などが評価を左右します。

また、価値算定の考え方としては、将来キャッシュフローを基礎にするインカムアプローチや、類似企業・類似取引の倍率などを参考にするマーケットアプローチなどがあり、案件の規模や情報の揃い方に応じて用いられます。

いずれも単一の計算式で機械的に決めるのではなく、前提条件の置き方次第で結果が大きく変わるため、相場感は参考指標にとどめ、個別性を踏まえて評価することが重要です。

以下では、相場を把握するための基本的な考え方について解説します。

1.企業価値を算定する

動物病院のM&A実務において事業価値の算定には、大きく分けて2つの方法があります。

・インカムアプローチ
・マーケットアプローチ

インカムアプローチは、営業資産が生み出す将来キャッシュフローを評価の基礎とする方法です。代表的なディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)法では、将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて事業価値を試算します。

理論的に優れた方法ではあるものの、将来キャッシュフローの見積もりや割引率の計算は非常に難易度が高く、経験を積んだ専門家でないと試算が困難で、初見では理解しづらいのが大きな欠点でしょう。

本稿では「価値の概算を簡単に知る」ことを目的にしていますので、インカムアプローチの詳細な説明は割愛します。

マーケットアプローチは、市場における取引価格を参考にして事業価値を算定する方法です。具体的には、以下のような方法が存在します。

・類似会社比較法
・類似取引比較法

類似会社比較法は、評価する対象の企業の類似会社にあたる上場会社の企業価値と、営業利益や収益力(EBITDA)といった財務指標から算出された倍率(マルチプル)を評価対象会社に適用することで、事業価値を算出する方法です。

具体的には、以下のように算定します。

EBITDA×業界相場の倍率(EBITDAマルチプル)=企業価値
(EBITDAマルチプル=上場類似会社の企業価値/上場類似会社のEBITDA)

EBITDAは、営業利益に減価償却費を足して算出されるものです。

また、類似会社は、業界が同じ上場企業を選定するのはもちろんのことですが、ビジネスモデルや収益構造、顧客の層などの類似性から選定するパターンもあります。類似会社をどのように選ぶかによって、算定結果は大きく左右されます。

2.株式価値を算定する

企業価値を算出したら、株式価値を算出しましょう。株式価値は、以下のように算出します。

企業価値-有利子負債+現金同等物=株式価値

第三者に譲渡する場合に、どの程度の価値がつくかを把握しておくことは重要なため、理解しておきましょう。

なお、マーケットアプローチには、類似会社比較法のほか、類似するM&Aによる取引事例を用いた類似取引比較法という方法が存在します。

しかし、参照する過去の取引における対象会社が非上場である場合、入手可能な財務数値が限定的であるため、同方法が中小企業のM&Aで利用されることは少ないのが現状です。

M&Aにおける価値の算定については、下記で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

[うちの会社、結局いくらで売れるの?~事業オーナーの疑問に答えるコラム①~]

また、自社の具体的な株式価値を知りたい場合には、株価シミュレーターを用意していますので、以下で試算可能です。ぜひご活用ください。

[株価算定シミュレーター]

動物病院を売却する3つのメリット

動物病院でM&Aを活用するメリットは、経営者個人の利益にとどまりません。適切な承継は、スタッフや飼い主、地域における診療継続といった関係者の利益を守る手段にもなります。

・スタッフの雇用を守れる
・経営者は売却益を得られる
・飼い主と動物の継続的な治療環境を守れる

ここでは、売り手にとって特に重要な3つのメリットを解説します。

スタッフの雇用を守れる

動物病院を閉院する場合、それまで働いていた獣医師や愛玩動物看護師、受付スタッフなどは職場を失うことになります。特に地域密着型の動物病院では長年同じスタッフが勤務しているケースも多く、院長にとっては雇用をどうするかが大きな課題になることも少なくありません。

M&Aによって第三者に事業を承継すれば、既存スタッフの雇用を維持したまま運営が続くケースも多くあります。閉院とは異なり、これまで一緒に働いてきたスタッフの雇用を守りながら経営から退ける点は、売り手にとって大きなメリットといえるでしょう。

経営者は売却益を得られる

M&Aによる売却は、これまで築いてきた動物病院の価値を資金化する手段です。得られた売却益は、引退後の生活資金や資産承継、次の事業への投資などの将来設計に活用できます。

一方で、後継者不在のまま閉院した場合、設備の処分や原状回復などの清算コストが発生し、事業価値を十分に回収できないケースもあります。M&Aであれば、診療体制や顧客基盤を含めた価値として評価されるため、経営者は合理的に出口を設計しやすくなります

飼い主と動物の継続的な治療環境を守れる

動物病院は、急性疾患だけでなく、慢性疾患の管理や定期的なケアなど、継続的な通院が前提となるケースが少なくありません。閉院は飼い主にとって通院先の再選定や治療方針の引き継ぎといった負担につながります。

M&Aによって承継されることで、スタッフや診療体制を維持したまま運営が続くケースも多いため、飼い主と動物はこれまでに近い環境で受診を継続しやすくなります。結果として、地域における診療提供体制を守ることにもつながります

動物病院を売却する際の3つのポイント

動物病院でM&Aを成功させるためには、単に売上があるだけでは不十分です。買い手は、診療の再現性や運営の安定性、人材・設備に関するリスクの有無を厳しく確認します。

・早期から準備を進める
・事業の属人性を下げる
・信頼できる専門家を活用する

ここでは、動物病院の売却を検討する際に、特に重要となる3つのポイントを解説します。

早期から準備を進める

動物病院の売却は短期間で判断・実行できるものではありません。財務内容の整理に加え、スタッフ体制や設備の更新状況、日々の運営実態など多くの準備が必要となるため、早期から準備を始めるのが理想的です。

特に動物病院では、以下の点がDDで確認されることが多い項目です。

・売上構成
・勤務獣医師・看護師等の体制と定着状況
・医療機器・検査機器の更新状況と維持コスト
・院長退任後の運営可否と引き継ぎ計画

これらを事前に整理しておくことで、売却プロセス中の条件修正や価格引き下げのリスクを抑えることができます。

事業の属人性を下げる

動物病院の評価を下げやすい最大の要因が、院長個人への過度な依存です。院長が診療・難症例対応・顧客対応・スタッフ管理の中心になっている場合、買い手からは引き継ぎにくい事業と判断されやすくなります。属人性の観点で買い手からの評価を高めるためには、以下のような取り組みが重要です。

・診療フローや院内ルールの標準化
・勤務獣医師への症例・対応方針の引き継ぎ
・看護師・受付の役割分担と運営ノウハウの分散
・院長不在でも回るシフト・体制の構築

属人性を下げることで、人が変わっても運営が維持できる動物病院として評価されやすくなり、買い手の選択肢も広がります。

信頼できる専門家を活用する

動物病院のM&Aは、一般的な事業売却に比べて契約・税務に加え、人材承継や引き継ぎ設計といった実務論点が複雑になりやすい領域です。準備や設計が不十分なまま進めると、売却後にトラブルが生じるリスクもあります

そのため、以下のような専門家の支援を受けることが重要です。

・FAをはじめとした売り手側に立つM&A助言会社
・税理士・弁護士などの専門家
・契約条件や引き継ぎ計画を設計できる支援者

売り手専用のFAを活用すれば、価格交渉や条件調整においても、売り手の利益最大化を前提に交渉を進めることが可能です。

感情に左右される場当たり的な判断を避けるという観点でも、第三者による専門的な視点は不可欠といえるでしょう。

動物病院の企業売却にかかる税金とは?

企業を売却する際には、売却益に対して税金が発生します。この税金の仕組みは、「個人オーナーが売却する場合」と「法人が株式を譲渡する場合」で異なるため、正しく理解しておくことが重要です。個人・法人別にわかりやすく解説します。

個人オーナーの場合

個人が自社株などの株式を譲渡し、譲渡益(売却益)が発生した場合、その利益は「譲渡所得」として扱われます。

課税の仕組み

譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)

この譲渡所得には、以下の税が課せられます。

・所得税(復興特別所得税含む)
・住民税

給与所得などとは分離して課税されるため、所得の合算は不要ですが、確定申告が必要です。ただし、ミニマムタックスに該当する場合は給与所得等の他の所得との合算して算出する必要があるため、適切に節税するためには、事前に税理士など専門家への相談が欠かせません。

法人の場合

法人が保有する株式を譲渡した場合、その売却益は法人の「益金(収益)」として扱われ、他の事業収益と合算されて法人税等が課税されます。

法人の場合の税務処理

・譲渡益は法人所得として計上され、通常の法人税率で課税
・譲渡損失が出た場合、他の所得と損益通算が可能
・所得と損失の調整により、柔軟な節税が可能

評価差額にも注意

帳簿価額と時価の差(含み益)がある場合、譲渡時に課税対象となる可能性があります。

まとめ

動物病院は、犬猫を中心とした伴侶動物医療の需要が見込める一方で、獣医師や愛玩動物看護師などの人材確保、院長への依存、設備投資の負担といった要因により、経営の難易度が上がりやすい事業です。こうした背景から、後継者問題の解消や経営基盤の強化を目的として、M&Aを選択肢とするケースが増えています。

売却を成功させるためには、専門家の支援を受けながら早期から適切な準備を進めることが欠かせません

RISONALでは、売り手に特化したFAサービスを提供しています。専属のエージェントがお客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。

動物病院のM&Aでは、買い手目線で条件調整が進みやすい仲介型の支援の場合、価格や引き継ぎ条件が売り手に不利になるケースも少なくありません。そのため、誰の利益を最優先に交渉するのかを明確にした支援体制が重要です。

無料相談が可能なので、実際にどれくらいで売れるのか、どうすればもっと高く売れるのかをぜひご確認ください。

この記事の著者

RISONAL編集部(オーナーズ株式会社 )

RISONAL編集部

売り手の理想のM&Aの実現に特化した専属M&Aエージェントサービスおよび事業オーナー向けの資産運用サービスを提供するオーナーズ株式会社

まずは無料で
ご相談ください

お電話でのお問い合わせ

03-6831-9322

(平日9:00〜18:00