介護業界のM&A|介護業界でM&Aをするポイントやメリットも解説!
公開日:2024.08.29
2024.08.29
更新日:2024.11.19
2024.11.19
昨今、介護業界は少子高齢化などによって需要が高まっており、M&A取引が活発に行われるようになっています。
介護業界では、多くの企業で人材不足や後継者不足が問題となっており、M&Aが解決の有効な手段として注目されています。
では、具体的に介護業界のM&A事情はどうなっているのでしょうか。本記事では、最新の介護業界のM&A事情を解説します。さらに、介護業界におけるM&Aのメリットや事例も紹介しているため、介護業界でM&Aを考えている方はぜひ参考にしてください。
オーナーズ株式会社では、売り手に特化したFAサービスを展開しています。専属のエージェントがお客様の理想の取引実現に向けて、お客様のご希望に即したサービスをとことん提供いたします。よりよい評価額での売却に向けたアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を削減した案件成約も実現可能です。
また、具体的な買いニーズを持っている企業のほか、業界・買い手企業分析に基づき事業親和性の高い企業を買い手候補としてご提案します。大手金融機関や大手M&A仲介、M&Aマッチングサービスとも連携しているため、買い手探索のルートが豊富です。
まずは一度、弊社の無料相談サービスをご利用ください。
介護業界の動向
介護サービスは、今後ますます需要が高まっていくと予想される業界の一つです。日本は高齢化の道をたどっている状況で、内閣府によると、令和3年10月1日時点で、総人口における65歳以上の割合(高齢化率)は28.9%です。昭和45年時点では7.1%だったにも関わらず、平成12年には17.4%、令和47年には38.4%が高齢者となると予測されており、2.6人ほどに1人が65歳以上になると推計されています。
高齢者の割合が増えていく中で、介護サービスの利用者も急激に増加しています。介護保険の受給者数は2016~2017年に一時減少したものの、減少した分は要支援者で、訪問・通所サービスを介護保険給付から市町村の総合事業へ移管した背景によります。一方で要介護3以上の認定者は継続的に増加しており、2018年以降は要支援者も再び増加傾向です。
参照:厚生労働省「介護給付費等実態統計の概況」
そのような中で、介護サービス業界は人材不足に悩まされている状態です。令和元年度の介護職員が211万人ほどだったのに対し、令和7年度には243万人ほどが必要となり、32万人ほどが不足すると推計されています。さらに、令和22年度には、介護職員は280万人ほど必要とされており、令和元年度と比較すると69万人ほど不足すると推計されています。
人材不足に悩まされている最大の理由は、低賃金問題です。「令和4年賃金構造基本統計調査」によると、介護職員の平均賃金の水準は、産業計と比較して低い傾向にあります。これまで処遇を改善するための加算や交付金の給付は実施されてきましたが、十分に解消したとはいえません。
介護サービスの需要が増え、企業数も増加している中で、低賃金などの理由から人手不足に悩まされています。
介護業界のM&A動向
昨今の介護業界におけるM&A動向としては、人材不足の解消に向けた取引が多くなっています。介護業界では、処遇や待遇が他の業種と比較するとまだまだ満足いくものではなく、離職率も比較的高くなっています。
そのため、介護に関する資格を持っていたり、業界での経験があったりする人材は貴重な存在です。同業種とM&A取引を実施すれば、事業だけでなく人材も承継するケースもあるため、人材不足を解消できるどころか資格・経験のある人材を確保できます。
また、介護保険制度が創立してからすでに20年以上経過しています。そのため、当時経営を始めた方は後継者探しのためにM&Aを活用しているケースも多いでしょう。
介護業界は人材不足に大きく悩まされているため、後継者も見つかりにくくなっています。最適な後継者を選定し、育て上げ、業務の引継ぎまで実施しなければならないため、多くの時間と労力が必要です。
そこでM&A取引を実施すれば、経験や実績がある人材を後継者として育成できるため、事業承継を目的としたM&Aも増加しています。
介護業界のM&Aの流れ
介護業界におけるM&Aの流れは、大きく分けて下記の3つのステップから構成されます。
1.M&Aの事前準備、助言会社の選定
2.譲渡候補先企業との接触、意向受領表明
3.詳細調査(DD)、最終契約締結・クロージング
それぞれ詳しくみていきましょう。
Step1.M&Aの事前準備、M&A助言会社の選定
まず、M&Aの事前準備とM&A助言会社を選定します。
事前準備として、M&A助言会社と秘密保持契約を締結し、初期的な資料を開示します。秘密保持契約とは、自社の秘密情報を他社に開示する場合に、その情報を秘密に保持することを締結する契約です。
その上で、売却戦略をM&A助言会社と策定し、譲渡候補先企業を優先順位ごとに並べたロングリスト(※1)を作成します。
譲渡の目的を満たすストラクチャー(※2)の検討や、譲渡完了に至るまでの全体のスケジュールについても事前準備の段階で検討します。
また、この段階でM&A助言会社とエージェント契約を締結します。
M&A助言会社を選定する際に注意しておきたいのが、仲介とFA(フィナンシャル・アドバイザー)の違いです。
仲介とは、いわゆるマッチングサービスのことで、売り手と買い手の双方とそれぞれ仲介契約を締結します。M&Aの当事者双方から依頼を受けているため、いずれか一方の利益のみを優先的に取り扱うことはできず、双方の意向を一元的に把握し、双方の共通の目的であるM&Aの成立を目指し、助言や調整を行います。また、手数料は売り手と買い手の双方から受領します。
それに対してFAとは、M&Aを実行するためのアドバイスを提供するサービスのことで、M&Aの当事者一方のみから依頼を受けます。M&Aの相手方(譲渡候補先企業を含む)に対して、依頼者に対して提供するのと同様の業務を提供することはありません。M&Aの当事者一方のみから依頼を受けているため、依頼者の意向を踏まえて、依頼者にとって有利な条件でのM&Aの成立を目指し、助言や調整を行います。
弊社では、売り手のみと契約を締結してM&Aを支援する専属エージェントサービス(売り手特化型FAサービス)を提供しており、手数料は依頼者である売り手のみから受領し、売り手の利益を最大化することを目指します。
また、譲渡戦略の策定と並行して、譲渡候補先企業へ開示する資料準備も進めます。M&Aプロセスの初期に譲渡候補先企業に対して開示する資料には、匿名の企業概要書(ティーザー(※3))、インフォメーション・パッケージ(※4)があります。
※1 ロングリスト:一定の条件で絞り込んだ譲渡候補先の企業をまとめたリストのこと。
※2 ストラクチャー:M&Aを実行するための手段や方法のこと。
※3 ティーザー:匿名の企業概要書で、通常1枚から2枚で構成される資料のこと。
※4 インフォメーション・パッケージ:譲渡候補先企業がM&Aを検討するために参考にする資料。対象会社(事業)の魅力を伝え、譲渡候補先企業が企業価値評価を実施できることを目的に作成される。
Step2.譲渡候補先企業との接触、意向表明受領~
次に、譲渡候補先企業と接触します。
ロングリストに基づき、M&A助言会社が譲渡候補先企業と接触し、ティーザーを開示します。その上で関心を示す相手に対して、秘密保持契約を締結した上でインフォメーション・パッケージを開示します。
対象会社の譲受を希望する譲渡候補先企業は、売り手に対して意向表明書を提出します。意向表明書には、譲渡価格の水準や取引の前提条件、取引後の対象会社の運用方針などが記載されます。譲渡側(売り手)はこれを検討・比較し、受け入れ(基本合意)可能かを判断します。
売り手においては、後述する詳細調査(デュー・デリジェンス:DD)のプロセスにおいて、対象会社の秘密情報が譲渡候補先企業に開示されることになるため、DDを受け入れる前に納得感の得られる取引条件であることを確認することが非常に重要です。譲渡候補先企業においても、DDにおける専門家起用の費用負担や多大な労力が生じるため、この段階で独占交渉権を求めることが一般的です。
そのため、基本合意を締結し、守秘義務や独占交渉権などを取り決めた上で、次のステップに進むことになります。
Step3.詳細調査(DD)、最終契約締結・クロージング~
意向表明書を受理して基本合意書の締結をしたら、DDと呼ばれる詳細調査と最終締結・クロージングです。
M&Aにおいては、売り手と買い手との間に、情報の非対称性が必然的に生じます。この非対称性をできるだけ解消するために、買い手が実施する対象企業への調査がDDです。
買い手にとってDDには、以下のような目的があります。
・自社のM&A戦略に合致した事業かどうか詳細まで検討する
・定量化可能なDDの発見事項を、譲渡価格へ反映する
・定量化できないDDの発見事項を、最終契約書の条件へ反映し、リスクを遮断する
・M&Aの目的を達成するためのストラクチャーを検討する
・M&A実行後に必要な対応を明確化し、統合計画に反映させる
その後、最終契約締結に移ります。譲渡価格や契約条件を交渉し、双方が納得のいく形で契約を締結します。そしてM&A取引が実行され、対象の株式・事業の引き渡しをし、譲渡代金を支払って経営権の移転が完了します。
譲渡企業オーナーの譲渡を想定したより詳細なM&Aのプロセスは、以下の記事で解説していますので、ぜひご活用ください。
[M&Aのプロセス]
介護業界のM&Aのメリット
医療業界でM&Aを実施するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
・事業を継続でき従業員の雇用を守れる
・お客様への影響を最小限に抑えられる
・人材不足の中、後継者問題を解決できる
それぞれ詳しくみていきましょう。
介護業界のM&Aのメリット①:事業を継続でき、従業員の雇用を守れる
第三者への事業承継を選択せずに廃業を選択した場合は、従業員は職を失うことになり、新しい職を探す必要があります。また、経営者としては、従業員のために新しい職を見つけてあげるなどの対応をするケースも考えられます。
一方で、M&Aの実施により、従業員の雇用を継続でき、経営者は従業員に対する責任を果たせるでしょう。
介護業界のM&Aのメリット②:お客様への影響を最小限に抑えられる
事業承継において、廃業を選択した場合には、すでにサービスを受けているお客様との契約を終了させる必要があります。入居している施設から別の施設に移ってもらう必要が生じますし、人材不足の中で施設を見つけるのは大変です。
一方で、M&Aを実施する場合、一般的にはお客様との契約関係は引き継がれることが多く、お客様への影響を最小限に抑えられます。
介護業界のM&Aのメリット③:人材不足の中後継者問題を解決できる
介護業界では、昨今人材不足が大きな問題となり、それにともなって後継者不足も大きな問題となっています。経営者が第一線から退く年齢になっても後継者がいなければ、事業を終わらせるしか選択肢が残されなくなってしまいます。
しかし、介護事業は今後ますます需要が高まっていくことが想定されます。そこでM&Aで事業を売却/譲渡すれば、後継者の不在問題が解消され、事業も継続させることが可能です。また、人材の確保や資金力の向上など、経営基盤の強化も期待されます。
介護業界のM&Aの相場
介護業界の相場は、一概にいくらと明言できません。その企業の売り上げやブランド力、立地などさまざまな要素から判断されます。
これまでM&A仲介会社では年買法といわれる簡便的な株式評価手法を用いて評価を実施することが一般的でした。これは純資産に営業利益の数年分を加算する簡単な計算方法であり、理解が容易な一方、実績ベースの評価で、加算される営業利益の年数も業界ごとに固定的なものとなります。
その結果、成長性のある事業ほど低く株式価値が算定されてしまうリスクがあります。正しく買い手の株式価値評価手法を理解することは、売り手オーナーが自身の利益を守るために重要です。
介護業界のM&A実務において事業価値の算定には、大きく分けて2つの方法があります。
・インカムアプローチ
・マーケットアプローチ
インカムアプローチは、営業資産が生み出す将来キャッシュフローを評価の基礎とする方法です。代表的なディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)法では、将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて事業価値を試算します。
理論的に優れた方法ではあるものの、将来キャッシュフローの見積もりや割引率の計算は非常に難易度が高く、経験を積んだ専門家でないと試算が困難で、初見では理解しづらいのが大きな欠点でしょう。
本稿では「価値の概算を簡単に知る」ことを目的にしていますので、インカムアプローチの詳細な説明は割愛します。
マーケットアプローチは、市場における取引価格を参考にして事業価値を算定する方法です。具体的には、以下のような方法が存在します。
・類似会社比較法
・類似取引比較法
類似会社比較法は、評価する対象の企業の類似会社にあたる上場会社の企業価値と、営業利益や収益力(EBITDA)といった財務指標から算出された倍率(マルチプル)を評価対象会社に適用することで、事業価値を算出する方法です。
具体的には、以下のように算定します。
EBITDA×業界相場の倍率(EBITDAマルチプル)=企業価値
(EBITDAマルチプル=上場類似会社の企業価値/上場類似会社のEBITDA)
EBITDAは、営業利益に減価償却費を足して算出されるものです。
また、類似会社は、業界が同じ上場企業を選定するのはもちろんのことですが、ビジネスモデルや収益構造、顧客の層などの類似性から選定するパターンもあります。類似会社をどのように選ぶかで算定結果は大きく依存します。
企業価値を算出したら、株式価値を算出しましょう。株式価値は、以下のように算出します。
企業価値-有利子負債+現金同等物=株式価値
第三者に譲渡する場合に、どの程度の価値がつくかを把握しておくことは重要なため、理解しておきましょう。
なお、マーケットアプローチには、類似会社比較法のほか、類似するM&Aによる取引事例を用いた類似取引比較法という方法が存在します。
しかし、参照する過去の取引における対象会社が非上場である場合、入手可能な財務数値が限定的であるため、同方法が中小企業のM&Aで利用されることは少ないのが現状です。
M&Aにおける価値の算定については、下記で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
[うちの会社、結局いくらで売れるの?~事業オーナーの疑問に答えるコラム①~]
また、自社の具体的な株式価値を知りたい場合には、株価シミュレーターを用意していますので、以下で試算が可能です。ぜひご活用ください。
[株価シミュレーター]
介護業界のM&Aのポイント
介護業界でM&Aを実施する際に押さえておきたいポイントとして、下記の3つが挙げられます。
・適切なM&A助言会社を選定する
・自社の正当な収益力・財務状況を把握する
・サービスを受けている方の属性を考慮する
それぞれ詳しく解説します。
介護業界のM&Aのポイント①:適切なM&A助言会社を選定する
M&A助言会社に求められる能力は、法務・会計・税務・ファイナンスに精通していること、誠実であること、顧客の立場に寄り添って助言を提供できる立ち位置であること、M&Aの売り手・買い手の双方の行動原理を理解しそれを交渉に活かせること、と多岐に渡ります。
真に顧客に寄り添える立場であるか、また、上記を見極めるためにも売り手・買い手の双方から報酬を受領する仲介会社ではなく、売り手と同じ船に乗り事業オーナーに対し助言する会社(FA)であるかを選定することが重要です。また、その会社に在籍するアドバイザーの知識や経験、ノウハウ等を含むFAサービスの品質が重要です。
介護業界のM&Aのポイント②:自社の正当な収益力・財務状況を把握する
売り手にとって、自社をよい条件で売却するために必要なのは、自社の正当な収益力・財務状況の把握です。
税務対策やオーナーの個人的な経費を費用計上している中小企業は数多くあるため、具体的な買い手候補にアプローチする前に、自社の実質的な収益力や、貸借対照表においての現金化可能資産や非事業用資産を確認し、実質的な自社の財務状況の把握が必要です。
介護業界のM&Aのポイント③:サービスを受けている方の属性を考慮する
介護サービスといっても、受ける方の属性によって、提供すべきサービス内容は異なります。提供するサービスの種類はもちろん企業によって異なりますし、それによってターゲットとする方も変わってきます。
そのため、事前に売り手でサービスを受けている方の属性を把握し、買い手企業と一致しているか、対応できるかを確認したうえでの取引が必要となるでしょう。
介護業界のM&A売却事例
ここでは、介護業界で実施されたM&Aの売却事例を紹介します。本記事では、下記の3つの事例を紹介します。
・日本生命保険×ニチイホールディングス
・ニチイ学館×ピアーズ
・綜合警備保障(ALSOK)×かんでんジョイライフ・かんでんライフサポート
実際の取引を参考にして、自社の売却のために役立ててください。
介護業界のM&A売却事例①:日本生命保険×ニチイホールディングス
2023年11月28日、日本生命保険は、医療事務受託・介護・保育事業を展開するニチイ学館を中核企業とするニチイホールディングスの全株式を保有するBCJ-43の買収を発表しました。
日本生命保険は99.6%の株式を取得し、うち1%を子会社のニッセイ情報テクノロジーに譲渡しました。BCJ-43は社名を「ニッセイ・ライフサポート」に変更。有効日の2024年6月3日、新会社名に「ニッセイ・ライフサポート」を追加しています。
米ベインキャピタルが投資助言を行うファンドが間接的に保有する英領ケイマン諸島のBCPE Color Cayman, L.P.などから約2100億円で99.6%の株式を取得。ニチイホールディングスは1968年創業。同社は2020年にベインキャピタルと共同でMBOにより非上場化しました。
日本生命保険は1999年にニチイホールディングスと業務提携し、幅広い領域で協業してきました。今回の株式取得によって、ニチイホールディングスの事業安定化および日本生命グループへの定着を図るとともに、介護・医療関連・保育事業をグループの中核事業として活性化させ、生産性・持続性の向上を通してお客様への安心の多面化を目指しています。
介護業界のM&A売却事例②:ニチイ学館×ピアーズ
2023年10月2日、米ベインキャピタルが投資助言を行うファンドの投資先で医療・教育・保育サービスなどのニチイ学館は、介護福祉事業運営のピアーズから認知症対応型共同生活介護事業所3カ所、小規模多機能型居宅介護事業所1カ所に係る事業を、10月1日付で譲り受けたことを発表しました。
「グループホーム シルバーピアーズ」などを取得し、名称を「ニチイケアセンター」に変更しています。同社は2000年に設立されました。
介護業界のM&A売却事例③:綜合警備保障(ALSOK)×かんでんジョイライフ・かんでんライフサポート
2022年6月6日、綜合警備保障(ALSOK)は、関西電力の100%子会社で介護事業のかんでんジョイライフ、かんでんライフサポートの2社を、6月22日付で買収したことを発表しました。
関西電力が子会社から2社の株式を取得したうえで、関西電力からそれぞれ全株式を取得。2社は社名を「ALSOKジョイライフ」、「ALSOKライフサポート」に変更しました。2社はそれぞれ、2000年設立、2002年設立、売上高は47億8,600万円、22億8,600万円、従業員は478人、531人です。主に特定施設を中心に高齢者施設・住宅事業を1,200室規模で展開しています。
本M&Aによって、ALSOKグループは積極的に事業拡大を図っており、実績も十分なため、介護事業会社2社の持続的な成長・運営に期待できます。
また、関西電力グループは、事業の選択と集中によって限られた経営資源を適切に配分でき、変化を繰り返す事業環境に柔軟かつ迅速に対応することで、将来にわたって持続的な成長の実現を目指しています。
介護業界のM&Aに関するよくある質問
介護業界でのM&Aにおいてよくある質問を紹介します。
最適な取引を実現するためにも、ぜひ参考にしてください。
介護業界のM&Aに関するよくある質問①:地方企業でもM&Aは可能ですか?
もちろん全国問わず、M&Aは可能です。
全国対応するM&A助言会社はありますし、買い手もまだ事業展開していない地域への進出を目的として、M&Aを戦略の一つとして活用することは一般的です。
介護業界のM&Aに関するよくある質問②:よい条件で会社を売却できますか?
いくつかの留意点を押さえれば、よい条件で売却できる可能性は高まります。
業界によって、株式価値評価の相場が異なるため、M&A助言会社に相談し、企業評価を取得することから始めるのが、よい選択であると考えられます。
介護業界のM&Aに関するよくある質問③:売却後の介護事業の許認可はどうなりますか?
事業譲渡の場合、介護事業の許認可は引き継げません。そのため、売り手はM&A契約が締結したら、廃止届を提出します。同時に、買い手は新規申請をします。この手続きは、売り手と買い手が一緒に、行政へ相談しながら実施していくこととなります。
一方で、売却・株式譲渡の場合は、介護事業の許認可はそのまま引き継がれます。そのため、特に手続きは必要ありません。
まとめ
介護業界では、需要が高まっているのにも関わらず働き手が不足しており、人材不足が深刻な問題です。
介護業界でM&Aを進められれば、人材不足の解消が期待でき、後継者問題の解決にもつながるでしょう。
しかし、大手企業でも自社の提供しているサービスに適している企業の選択が重要です。既存のお客様のことをしっかりと考慮し、自社に利益の出るM&A取引を進められるようにしましょう。
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