過去のM&A失敗を乗り越え、上場企業への承継へ。電気通信工事業オーナーがたどり着いた納得の成約
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- 成約インタビュー
公開日:2026.04.22
2026.04.22
更新日:2026.04.23
2026.04.23
案件概要
- 業種/所在地/従業員数:電気通信工事業/関東/約20名
- 譲渡理由:事業承継とさらなる事業拡大
- 成約時期/成約スキーム:2025年8月/株式譲渡
- 案件担当者:吉野悟史
オーナー様がM&Aを検討された背景を教えてください。
吉野:業績は安定していたものの、今後のさらなる事業成長や、従業員の雇用・生活を守っていくことを見据えたときに、大手企業の傘下に入ることが最適な選択肢ではないかとお考えでした。
一方で、オーナー様は数年前に、M&A仲介会社を通じて紹介された買い手と売却交渉を進めたご経験がありました。しかし、その際は交渉の最終段階で条件を大きく変更され、成約に至らなかった経緯がありました。そのため、今回はM&Aに対して強い不信感や警戒感をお持ちで、特に慎重に進めたいというご意向がありました。
案件成約において意識された点は?
吉野:今回の案件では、常に売り手オーナー様の立場に立って対応することを強く意識しました。過去にM&Aで苦い経験をされていたからこそ、案件開始当初から今後想定される論点や進行プロセスを整理し、一つひとつ丁寧にご説明することで、安心して進めていただけるよう努めました。
また、バリュエーションの観点では、将来の事業計画を適切に評価に織り込んでもらうことが、オーナー様の望まれる条件での成約に不可欠でした。そのため、蓋然性の高い事業計画を策定するとともに、対象会社の強みや成長ストーリーを買い手候補へ的確に訴求することを重視しました。
成約までに苦労した点と、どう乗り越えましたか?
吉野:売り手側FAとして意識していたのは、契約交渉で不利になり得る論点や、譲渡条件の引き下げ要因となる事項を、できる限り早い段階で把握することです。そのため、デュー・ディリジェンス(DD)に入る前、基本合意締結までの段階で対象会社の状況を丁寧に分析・整理し、その内容を買い手側にも適切に伝えるよう努めました。
こうした対応には、知識や経験に加えて、スピードと相応の労力が求められます。しかし、売り手にとっては、その後の条件改悪を防ぐうえで非常に重要です。結果として、意向表明書に記載された譲渡額の引き上げを実現でき、付帯条件も含めて良好な形でDDに進むことができました。最終的には、契約交渉を経ても条件が悪化することなく、無事にクロージングを迎えることができました。
成約後のオーナー様のご様子はいかがですか?
吉野:過去のM&Aの失敗経験を乗り越えられたことに加え、従業員にとっても良い形でPMIが進んでいたことから、ご自身で育ててこられた会社を信頼できる上場企業に引き継ぐことができて本当に良かったと、安心されたご様子でした。
今回のM&Aを通じて感じたこと・伝えたいことは?
吉野:今回のM&Aを通じて改めて感じたのは、信頼できるアドバイザーの存在が、成約の成否を大きく左右するということです。特に、売り手オーナー様の利益を最優先に考え、同じ目線で伴走する担当者に出会えるかどうかは、非常に重要だと考えています。
また、納得感のある評価や条件を実現するためには、プロセス開始前の準備が欠かせません。事業計画を軸に、対象会社の成長ストーリーや特徴、強みを十分に整理したうえで、買い手候補へアプローチすることが重要だと考えています。
営業担当者からのメッセージ
吉野:M&Aには一つとして同じ案件はなく、最適な進め方も企業ごとに異なります。だからこそ、オーナー様のお考えや状況に寄り添いながら、最善の選択肢を一緒に整理していくことが大切です。まずはお気軽にご相談ください。
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