塗装工事会社のM&A相場はいくら?売却の手法やコツも解説!

2026.02.24

公開日:2026.02.24

2026.02.24

2026.02.24

更新日:2026.02.24

2026.02.24

塗装工事会社のM&A相場はいくら?売却の手法やコツも解説!

塗装工事は新築需要に左右されにくく、住宅リフォームや維持・修繕需要によって、安定した収益を見込める領域です。住宅リフォーム市場は約7兆円規模で推移(※1)しており、底堅い需要が存在します。

一方で、現場は職人の技能や属人的な管理に依存しやすく、高齢化や採用難、外注単価の上昇により、利益率の確保が年々難しくなっています。建設業就業者の3割以上が55歳以上(※2)という構造的な人手不足もあり、事業の継続性に課題を抱える企業は少なくありません。

こうした状況下で、現場や顧客基盤を適切な条件で次へつなぐための手段として、M&Aが有力な選択肢となっています。

本記事では、塗装工事会社の売却相場の考え方や業界の現状、実務的な売却手法について解説します。

RISONALでは、売り手に特化したFAサービスを提供しています。専属のエージェントが、お客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価額での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。

無料相談が可能です。実際にどの程度の価格で売却できるのか、どのようにすればより高く売却できるのかを、ぜひご確認ください。

※参考1:公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅リフォームの市場規模
※参考2:国土交通省「改正建設業法について

塗装工事会社の現状

塗装工事会社を取り巻く環境は、需要があるから安泰と言えるほど単純ではありません。市場ニーズは堅調である一方、受注経路の確保や現場の稼働効率によって、収益性が大きく左右される構造にあります。

その背景には、リフォーム・リニューアル需要が拡大する一方で、現場を支える職人や施工管理人材の供給力が制約を受けている実態があります。

競争環境においては、従来の元請・下請関係や紹介に加え、Web集客や一括見積もりサイト、フランチャイズ(FC)化による仕組み化が進んだことで、工事単価の比較が容易になりました。

利益面では、材料費の高騰や外注費の上昇に加え、現場の移動効率や施工品質(手直し率)が収益に直結します。そのため、現場管理が徹底されていない会社ほど、利益率が悪化しやすい傾向にあります。

塗装工事会社でM&Aを行うのはなぜ?売却の理由を紹介

塗装工事会社の売却理由は、業績不振だけではありません。むしろ、属人化やリソース不足によって事業の維持・成長が限界を迎える前に、有利な条件で第三者に引き継ぎたいというケースが目立ちます。

塗装事業は、営業から積算、職人の手配、現場管理までが密接に連動しています。経営者や特定の番頭に判断が集中している会社では、後継者への引き継ぎが難しく、採用や若手育成も進みにくくなります

その結果、仕事はあるにもかかわらず、現場を回せない事態に陥ります。

一方で、M&Aを活用すれば、組織的な管理体制や採用力を持つ買い手に事業を託すことで、現場の標準化が進み、顧客や職人ネットワークを維持したまま事業を継続することが可能です。

塗装工事会社の売却方法は?3種類を紹介

塗装工事会社のM&Aは、会社を丸ごと譲渡するのか、事業だけを切り出すのかによって、最適な手法が異なります。代表的な方法は、以下の3つです。

株式譲渡
・会社分割
・事業譲渡

塗装工事の場合、引き継ぐべきものは、現場を回す体制と、顧客・元請・協力会社との関係性です。

いずれの方法においても、現場管理者の配置、職人手配、保証対応が途切れないように設計できているかどうかが、条件面に直結します。

株式譲渡とは?中小企業M&Aで最も選ばれる手法の仕組みと特徴

株式譲渡とは、企業の株主が保有する株式を他者に譲渡することで、経営権を移転するM&Aの手法のひとつです。中小企業のM&Aにおいては最も多く活用されており、後継者不在や事業承継を目的としたケースでよく採用されています。

株式譲渡のメリット

株式譲渡において、売却対象となるのはあくまで「株式」であり、会社そのものの法人格や契約関係、資産・負債はそのまま引き継がれます。

そのため、以下のようなメリットがあります。

従業員や取引先との契約を維持したまま、スムーズな引き継ぎが可能
・許認可や契約の再取得が原則不要で、実務上の負担が少ない
・法人格が継続するため、営業活動を中断せずに承継できる

とくに、現経営者が引退を検討している場合でも、事業を止めることなくバトンタッチできるため、後継者問題の有効な解決策となります。ただし、契約上のチェンジ・オブ・コントロール(COC)条項による相手方同意や、業種許認可の変更届・再許可が必要となる場合があるため、事前確認は不可欠です。

株式譲渡の注意点・デメリット

一方で、株式とともに過去の負債や簿外債務(帳簿に載っていないリスク)も引き継がれるという側面もあるため、買い手企業にとっては慎重な対応が必要です。

そのため、M&Aを進める際には、財務・法務・税務などに関するデューデリジェンス(詳細調査)を丁寧に実施し、リスクを洗い出すことが不可欠です。

会社分割とは?M&Aで活用される組織再編の手法と注意点

会社分割とは、企業が事業の一部を他の会社に移転することで、権利義務を承継させる法的な組織再編手続きです。M&Aにおいては、売却対象の事業を切り出してスムーズに移転させる手段として活用されています。

会社分割の主な種類

会社分割には、以下のような分類があります。

・新設分割:新たに設立した会社に事業を承継させる
・吸収分割:既存の他社に事業を承継させる

さらに、分割により得る対価の受け取り先によっても分類されます。

分割型分割:対価を分割元会社の株主が受け取る
・分社型分割:対価を分割元会社自身が受け取る

会社分割のメリットと特徴

会社分割の最大の特徴は、契約・資産・負債などの権利義務を包括的に移転できる点です。これにより、個別契約ごとの承継手続きを省略でき、事業の引き継ぎが円滑に進められます。

また、分割によって整理された事業をその後に売却することで、M&Aの手続きも効率化されます。

税務上の注意点:適格分割と非適格分割の違い

会社分割には税務上の取り扱いに注意が必要です。「適格分割」であれば譲渡益の課税は繰り延べされますが、採用するスキームによっては「非適格分割」に該当します。

非適格分割では、資産が時価で評価され、譲渡益課税やみなし配当課税の対象となるため、税負担が発生します。

また、会社分割と株式譲渡をセットで行う場合、タイミングによって課税リスクが高まるため、スキーム設計は専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めることが重要です。

事業譲渡とは?M&Aで活用される承継手法と税務上の注意点

事業譲渡は、企業が事業の一部または全部を、契約に基づいて他社へ売却するM&A手法のひとつです。

譲渡の対象となる資産・負債・契約関係を個別に指定して承継する点が特徴であり、柔軟性が高い一方で、手続きは煩雑になりやすいという側面もあります。

事業譲渡のメリット:簿外債務を回避しやすい

事業譲渡では、契約書に記載されたものだけが承継対象となるため、買い手企業にとっては、不要な債務やリスクを回避しやすくなります。

特に、簿外債務の存在が懸念されるケースでは、株式譲渡ではなく事業譲渡を希望する買い手企業が多い傾向にあります。

売り手側の税務上の扱い:事業譲渡益に課税

事業譲渡によって得た対価のうち、譲渡対象資産・負債の簿価純額との差額は「事業譲渡益」として、売り手側に法人税が課税されます。

また、事業譲渡には以下のような消費税に関する注意点もあります。

課税資産と非課税資産の両方をまとめて譲渡するため、資産ごとの課税・非課税を区分し課税対象資産部分の消費税を計算する必要があり、それぞれの対価を合理的に区分し、課税・非課税の計算を行う必要があります。

事業譲渡のデメリット:承継手続きが煩雑

個別承継であるため、以下のような実務負担が大きい点はデメリットと言えます。

・すべての契約(従業員との雇用契約含めて)を再締結する必要がある
・許認可や届出が一から取得し直しとなる場合がある

塗装工事会社の売却の流れは?3つのステップを紹介

塗装工事会社の売却の流れは?3つのステップを紹介

塗装工事会社のM&Aを進める場合は、大きく3つのステップに分けて進められます。

1.M&Aの準備と助言会社の選定
2.買い手候補先企業との接触、意向表明受領
3.詳細調査(DD)、最終契約とクロージング

それぞれの段階で必要となる準備や手続きが異なるため、流れを把握しておきましょう。

Step1.M&Aの準備と助言会社の選定

最初に行うべきは、自社の経営資源が「誰の、どのような判断」で動いているのかを、客観的に整理することです。会社全体を譲渡するのか、特定の拠点や事業部のみを切り出すのかによって、準備すべき資料は大きく異なります

受注構造
・管理体制
・外部リソース
・運営の再現性

この段階で、売り手側の利益を優先して動く専門のアドバイザー(FA)を選定し、希望条件の軸を固めておくことが重要です。

方針を早期に固めることで、交渉が進んでからの条件ブレを防ぐことにつながります。

Step2.買い手候補先企業との接触、意向表明受領

準備が整い次第、アドバイザーを通じて候補企業への打診を開始します。初期段階では、社名を伏せた匿名資料で関心を確認し、秘密保持契約を締結した後に、詳細な財務情報や運営体制を開示します。

業態の適合性
・承継の意思
・条件

提示された「意向表明」を比較する際は、金額の高さだけで判断せず、自社の顧客や元請との関係を維持できる相手かどうかを見極めることが重要です。

実行可能性の高い相手を選定したうえで、基本合意へと進みます。

Step3.詳細調査(DD)、最終契約とクロージング

基本合意の締結後は、買い手側による「デューデリジェンス」と呼ばれる詳細な調査が行われます。塗装工事会社の場合、帳簿上の数字だけでなく、以下のような現場に潜在するリスクが精査の対象となります。

建設業許可要件の充足状況
・外注先の実態
・安全衛生・労災・事故履歴
・工事保証・瑕疵・クレーム対応履歴
・元請契約の継続性
・未成工事支出金・前受金・追加工事のルール

調査結果に基づき、最終的な譲渡価格や引き継ぎの細部を調整し、最終契約を締結します。
クロージングが完了して終了ではなく、その後も一定期間は代表者が顧客対応や現場の引き継ぎに関与し、現場の混乱を最小限に抑える設計が欠かせません。

M&Aの流れについてより詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。

[M&Aのプロセス]

塗装工事会社の売却の相場は?価値算定方法を解説

塗装工事会社の売却相場は、買い手と売り手のニーズや将来の収益性、保有資産の状況によって大きく変動します。そのため、売上規模だけで一概に決まるものではありません。

具体的な算定実務では、まず事業そのものの価値(企業価値)を算出し、そこから負債などを調整したうえで、最終的な譲渡価格(株式価値)を導き出します。

ここでは、実務でよく用いられる算定の流れを解説します。

1.企業価値を算定する

塗装工事会社のM&A実務において事業価値の算定には、大きく分けて2つの方法があります。

・インカムアプローチ
・マーケットアプローチ

インカムアプローチは、営業資産が生み出す将来キャッシュフローを評価の基礎とする方法です。代表的なディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)法では、将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて事業価値を試算します。

理論的に優れた方法ではあるものの、将来キャッシュフローの見積もりや割引率の計算は非常に難易度が高く、経験を積んだ専門家でないと試算が困難で、初見では理解しづらいのが大きな欠点でしょう。

本稿では「価値の概算を簡単に知る」ことを目的にしていますので、インカムアプローチの詳細な説明は割愛します。

マーケットアプローチは、市場における取引価格を参考にして事業価値を算定する方法です。具体的には、以下のような方法が存在します。

・類似会社比較法
・類似取引比較法

類似会社比較法は、評価する対象の企業の類似会社にあたる上場会社の企業価値と、営業利益や収益力(EBITDA)といった財務指標から算出された倍率(マルチプル)を評価対象会社に適用することで、事業価値を算出する方法です。

具体的には、以下のように算定します。

EBITDA×業界相場の倍率(EBITDAマルチプル)=企業価値
(EBITDAマルチプル=上場類似会社の企業価値/上場類似会社のEBITDA)

EBITDAは、営業利益に減価償却費を足して算出されるものです。

また、類似会社は、業界が同じ上場企業を選定するのはもちろんのことですが、ビジネスモデルや収益構造、顧客の層などの類似性から選定するパターンもあります。類似会社をどのように選ぶかによって、算定結果は大きく左右されます。

2.株式価値を算定する

企業価値を算出したら、株式価値を算出しましょう。株式価値は、以下のように算出します。

企業価値-有利子負債+現金同等物=株式価値

第三者に譲渡する場合に、どの程度の価値がつくかを把握しておくことは重要なため、理解しておきましょう。

なお、マーケットアプローチには、類似会社比較法のほか、類似するM&Aによる取引事例を用いた類似取引比較法という方法が存在します。

しかし、参照する過去の取引における対象会社が非上場である場合、入手可能な財務数値が限定的であるため、同方法が中小企業のM&Aで利用されることは少ないのが現状です。

M&Aにおける価値の算定については、下記で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

[うちの会社、結局いくらで売れるの?~事業オーナーの疑問に答えるコラム①~]

また、自社の具体的な株式価値を知りたい場合には、株価シミュレーターを用意していますので、以下で試算可能です。ぜひご活用ください。

[株価算定シミュレーター]

塗装工事会社を売却する3つのメリット

塗装工事会社のM&Aは、単なる現金化の手段ではありません。慢性的な人手不足や、経営者が抱える個人保証といったリスクを解消し、事業をより安定したステージへ引き上げるための戦略的な選択です。

・人手不足の解消と施工体制の安定
・経営者の個人保証および重責からの解放
・受注ルートの拡大とブランド力の強化

これらのメリットを享受することで、自社単独では限界のあった成長スピードを加速させることが可能になります。特に、現場を動かす職人の確保や、経営者個人の将来的な不安を払拭できる点は、塗装工事会社の承継において大きな意義を持ちます。

人手不足の解消と施工体制の安定が図れる

塗装工事会社において最大の懸念事項は、職人の高齢化と若手の採用難です。

小規模な会社が単独で募集を行っても人材が集まりにくい現状がありますが、M&Aによって採用力のある大手企業や多角化企業の傘下に入ることで、この課題の解消が期待できます

買い手企業が持つ広域の求人ネットワークや採用ノウハウを活用することで、自社単独では困難だった人材確保を、より安定的に進めることが可能です。

また、体系化された研修制度を導入し、若手職人の定着率を高めることができれば、受注機会の損失を防ぎ、現場の施工能力を大きく引き上げることにつながります。

経営者の個人保証および重責から解放される

多くの中小塗装工事会社では、金融機関からの借入に対して、経営者が個人保証を付しています。

加えて、施工トラブルや事故に対する最終的な責任も、経営者が一手に背負っているのが実情です。M&Aは、こうした心理的・経済的な重圧から離れるための現実的な手段となります。

買い手企業が債務を引き継ぐことで、経営者の連帯保証を外せる可能性があるほか、材料費や外注費の支払いに追われる資金繰りの悩みからも解放されやすくなります。

親族や従業員に過度な負担をかけることなく事業を継続できれば、経営者自身も、新たなキャリアの選択やリタイア後の生活を、より安心して描けるようになるでしょう。

受注ルートの拡大とブランド力を強化できる

塗装工事は参入障壁が低く、価格競争に陥りやすい業界ですが、大手グループの一員となることで、そのブランド力を活かした営業展開が可能になります。

これまで接点を持てなかった元請企業や、大規模な修繕案件への参画も、現実的な選択肢となってきます。

買い手企業が持つ既存顧客や販路に対して自社の塗装サービスを提案できるだけでなく、資本力のある企業グループに加わることで、元請からの社会的信用の向上も期待できます。

材料の共同仕入れによる原価低減など、スケールメリットを享受することで、競争の激しい市場環境においても、利益率の高い経営を目指せるようになるでしょう。

塗装工事会社を売却する際の3つのポイント

塗装工事会社のM&Aでは、決算書上の数字だけで評価が決まるわけではありません。買い手は、買収後も現在の施工品質や稼働効率を維持し、利益を継続的に生み出せる仕組みがあるかどうかを厳しくチェックしています。

・施工体制と利益構造を可視化しておく
・事業の属人性を下げる
・信頼できる専門家を活用する

特に塗装業は、現場や個人への依存度が高い業態です。そのため、事前の準備を怠ると、譲渡価格の大幅な下落や交渉の破談を招くリスクがあります。買い手が安心して引き継げる状態を、いかに作れるかが成約の成否を分けます。

施工体制と利益構造を可視化しておく

塗装工事会社の評価を左右する大きな要因は、案件ごとの収益性が明確になっているかどうかです。

多くの会社では、元請・下請の別や工事の種類によって利益率が異なりますが、こうした情報がデータとして整理されていないケースも少なくありません。

売却を検討する段階で、案件タイプ別の粗利推移や、自社職人と外注費の比率による原価構造の違いを、正確に把握しておく必要があります。

利益構造を可視化し、材料費高騰への対応実績なども含めて、根拠をもって説明できる状態にしておくことが、買い手からの信頼獲得と適正な価格交渉につながります

事業の属人性を下げる

社長や親方が、現場の指揮から営業までを一人で担っている状態は、M&Aにおいて評価を下げやすい要因となります。経営者個人に顧客や元請との関係が紐づいている場合、買い手は「退任後に売上が大きく落ち込むリスク」を強く警戒するためです。

評価を高めるためには、現場管理を任せられる職長や管理者を育成し、見積もりから施工、完了検査までの業務フローを標準化しておくことが欠かせません。

特定の個人が不在でも現場が円滑に回る体制や、顧客との取引履歴が組織的に管理されている状態を整えておくことが、事業価値を高めるポイントとなります。

信頼できる専門家を活用する

M&Aは、法務・税務・財務が複雑に絡み合う専門性の高い取引であり、経営者が日常業務の傍らで単独に進めるには限界があります。特に交渉局面では、相手方との利害対立が避けられないため、自社の立場を理解したうえで実務を支援する、以下のような専門家の存在が不可欠です。

・アドバイザー(FA)
・税理士・公認会計士
・弁護士

第三者の視点を取り入れることで、経営者自身が感情に左右されることなく、冷静に成約の可否を判断できる環境が整います。

費用や手数料体系を確認したうえで、自社の業態や規模に合った支援先を選定することが、結果としてトラブルのない円滑な事業承継につながるでしょう。

塗装工事会社での企業売却にかかる税金とは?

企業を売却する際には、売却益に対して税金が発生します。この税金の仕組みは、「個人オーナーが売却する場合」と「法人が株式を譲渡する場合」で異なるため、正しく理解しておくことが重要です。個人・法人別にわかりやすく解説します。

個人オーナーの場合

個人が自社株などの株式を譲渡し、譲渡益(売却益)が発生した場合、その利益は「譲渡所得」として扱われます。

課税の仕組み

譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)

この譲渡所得には、以下の税が課せられます。

・所得税(復興特別所得税含む)
・住民税

給与所得などとは分離して課税されるため、所得の合算は不要ですが、確定申告が必要です。ただし、ミニマムタックスに該当する場合は給与所得等の他の所得との合算して算出する必要があるため、適切に算出するためには、事前に税理士など専門家への相談が欠かせません。

法人の場合

法人が保有する株式を譲渡した場合、その売却益は法人の「益金(収益)」として扱われ、他の事業収益と合算されて法人税等が課税されます。

法人の場合の税務処理

・譲渡益は法人所得として計上され、通常の法人税率で課税
・譲渡損失が出た場合、他の所得と損益通算が可能
・所得と損失の調整により、柔軟な節税が可能

評価差額にも注意

帳簿価額と時価の差(含み益)がある場合、譲渡時に課税対象となる可能性があります。

まとめ

塗装工事会社は安定した需要がある一方で、人手不足や原価高騰、現場の属人化といった構造的な課題を抱えています。代表者個人の経験や技術に依存した経営を続けていると、将来的な事業継続の選択肢は、どうしても狭まらざるを得ません。

M&Aは、単なる廃業の回避策ではなく、自社が築いてきた施工実績や人材、取引先との関係を価値として次世代に引き継ぐための戦略的な手段です。

経営状況や現場の稼働が安定している段階で検討を開始することで、譲渡条件や引き継ぎ方法において、売り手側が主導権を確保できる可能性が高まります。

事業を継続するか、畳むかという二者択一ではなく、いかに最適な形で引き継ぐかを判断できる段階で動くことが、結果として顧客や従業員、そして経営者自身の利益を守る決断につながるでしょう。

RISONALでは、売り手に特化したFAサービスを提供しています。専属のエージェントがお客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。

塗装工事会社のM&Aでは、買い手目線で条件調整が進みやすい仲介型の支援の場合、価格や引き継ぎ条件が売り手に不利になるケースも少なくありません。そのため、誰の利益を最優先に交渉するのかを明確にした支援体制が重要です。

無料相談が可能なので、実際にどれくらいで売れるのか、どうすればもっと高く売れるのかをぜひご確認ください。

この記事の著者

RISONAL編集部(オーナーズ株式会社 )

RISONAL編集部

売り手の理想のM&Aの実現に特化した専属M&Aエージェントサービスおよび事業オーナー向けの資産運用サービスを提供するオーナーズ株式会社

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