旅行会社のM&A相場はいくら?売却の手法やコツも解説!
公開日:2026.03.27
2026.03.27
更新日:2026.03.27
2026.03.27
旅行会社は、国内旅行・海外旅行・インバウンドなど多様な需要を取り込める一方で、需要の波に業績が左右されやすく、収益の安定性を保つ難易度が高い業態です。観光庁の統計でも、主要旅行業者の旅行取扱額はコロナ禍以降、回復過程にあることが示されています。
また、旅行業は登録制度の下で運営され、業務の適正な運営や旅行者保護を前提としたルールが整備されています。
こうした環境下では、続けるか畳むかという二択ではなく、誰に・どの条件で・どこまで引き継ぐかを設計できるM&Aが、現実的な選択肢になります。
RISONALでは、売り手に特化したFA(ファイナンシャル・アドバイザー)サービスを提供しています。専属のエージェントが、お客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価額での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。
無料相談が可能です。実際にどの程度の価格で売却できるのか、どのようにすればより高く売却できるのかを、ぜひご確認ください。
※参考:国土交通省「2024 年度(令和6年度)主要旅行業者の旅行取扱状況年度総計」
旅行会社の現状
旅行業は、旅行業法に基づく登録制度の下で運営され、業務範囲に応じて第1種・第2種・第3種・地域限定旅行業者、旅行業者代理業者に区分されています。
また、旅行サービス手配業についても登録制度が整備されており、旅行関連プレイヤーの類型は広がっています。
事業者数の面では、観光庁が公表する一覧表で旅行業者は9,674者、旅行業者・代理業者合計は10,134者、旅行サービス手配業者を含めた合計は13,377者と公開されています。(※1)
つまり、市場には一定数の事業者が存在しており、地域密着から全国展開まで多様な事業者が混在する構造です。
需要環境としては、インバウンドが大きな追い風となっています。日本政府観光局(JNTO)の発表では、2025年の訪日外客数は4,268万人とされ、過去最多水準(※2)となっています。
一方で、旅行会社の収益は需要が戻れば自動的に安定するわけではありません。主要旅行業者の年度総計では、国内旅行・海外旅行・外国人旅行の区分別に回復の度合いに差があることが示されており、商品構成や販路によって各社業績に差が出る状況が想定されます。
そのため、旅行の需要拡大局面でも、収益を左右する要因が多く、旅行業界は事業運営の難度が高い業界だといえるでしょう。
※参考1:国土交通省「各都道府県の旅行業者・旅行業者代理業者・旅行サービス手配業者数一覧表」
※参考2:JNTO「訪日外客数」
旅行会社でM&Aを行うのはなぜ?売却の理由を紹介
旅行会社でM&Aが選ばれる理由は、大きく「事業承継」と「経営の安定化」に集約されます。
まず、旅行会社は取引の積み重ねで成り立つ業態です。事業会社や学校、各種団体、個人などの顧客基盤、仕入先との関係性、手配力、現場対応の品質が価値の中心になりやすく、特定の担当者や経営者の経験則に依存している場合、それらの担当者や経営者の退職・退任が、そのまま事業継続リスクにつながりかねません。
次に、収益の安定化という観点があります。旅行需要は外部環境の影響を受けやすく、商品構成やチャネルによって回復・成長の差が出やすいことが統計からも読み取れます。
こうした構造の中で、単独での集客・商品開発・システム投資・人材育成を進めるよりも、グループの傘下で販路や仕入を統合し、運営を標準化した方が経営の安定化に寄与するケースがあります。
このため、業績が崩れる前に、条件設計の余地があるうちに承継を進める手段として、M&Aが選択されやすくなります。
旅行会社の売却方法は?3種類を紹介
旅行会社のM&Aでは、売却対象(会社全体か、特定事業部門か)や、顧客契約・仕入契約・人材をどのように引き継ぐかによって、選ぶべき方法が変わります。代表的な手法は以下の3つです。
・株式譲渡
・会社分割
・事業譲渡
ここから、3種類の方法について詳しく解説します。
株式譲渡とは?中小企業M&Aで最も選ばれる手法の仕組みと特徴
株式譲渡とは、企業の株主が保有する株式を他者に譲渡することで、経営権を移転するM&Aの手法のひとつです。中小企業のM&Aにおいては最も多く活用されており、後継者不在や事業承継を目的としたケースでよく採用されています。
株式譲渡のメリット
株式譲渡において、売却対象となるのはあくまで「株式」であり、会社そのものの法人格や契約関係、資産・負債はそのまま引き継がれます。
そのため、以下のようなメリットがあります。
・従業員や取引先との契約を維持したまま、スムーズな引き継ぎが可能
・許認可や契約の再取得が原則不要で、実務上の負担が少ない
・法人格が継続するため、営業活動を中断せずに承継できる
とくに、現経営者が引退を検討している場合でも、事業を止めることなくバトンタッチできるため、後継者問題の有効な解決策となります。ただし、契約上のチェンジ・オブ・コントロール(COC)条項による相手方同意や、業種許認可の変更届・再許可が必要となる場合があるため、事前確認は不可欠です。
株式譲渡の注意点・デメリット
一方で、株式とともに過去の負債や簿外債務(帳簿に載っていないリスク)も引き継がれるという側面もあるため、買い手企業にとっては慎重な対応が必要です。
そのため、M&Aを進める際には、財務・法務・税務などに関するデューデリジェンス(詳細調査)を丁寧に実施し、リスクを洗い出すことが不可欠です。
会社分割とは?M&Aで活用される組織再編の手法と注意点
会社分割とは、企業が事業の一部を他の会社に移転することで、権利義務を承継させる法的な組織再編手続きです。M&Aにおいては、売却対象の事業を切り出してスムーズに移転させる手段として活用されています。
会社分割の主な種類
会社分割には、以下のような分類があります。
・新設分割:新たに設立した会社に事業を承継させる
・吸収分割:既存の他社に事業を承継させる
さらに、分割により得る対価の受け取り先によっても分類されます。
・分割型分割:対価を分割元会社の株主が受け取る
・分社型分割:対価を分割元会社自身が受け取る
会社分割のメリットと特徴
会社分割の最大の特徴は、契約・資産・負債などの権利義務を包括的に移転できる点です。これにより、個別契約ごとの承継手続きを省略でき、事業の引き継ぎが円滑に進められます。
また、分割によって整理された事業をその後に売却することで、M&Aの手続きも効率化されます。
税務上の注意点:適格分割と非適格分割の違い
会社分割には税務上の取り扱いに注意が必要です。「適格分割」であれば譲渡益の課税は繰り延べされますが、採用するスキームによっては「非適格分割」に該当します。
非適格分割では、資産が時価で評価され、譲渡益課税やみなし配当課税の対象となるため、税負担が発生します。
また、会社分割と株式譲渡をセットで行う場合、タイミングによって課税リスクが高まるため、スキーム設計は専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めることが重要です。
事業譲渡とは?M&Aで活用される承継手法と税務上の注意点
事業譲渡は、企業が事業の一部または全部を、契約に基づいて他社へ売却するM&A手法のひとつです。
譲渡の対象となる資産・負債・契約関係を個別に指定して承継する点が特徴であり、柔軟性が高い一方で、手続きは煩雑になりやすいという側面もあります。
事業譲渡のメリット:簿外債務を回避しやすい
事業譲渡では、契約書に記載されたものだけが承継対象となるため、買い手企業にとっては、不要な債務やリスクを回避しやすくなります。
特に、簿外債務の存在が懸念されるケースでは、株式譲渡ではなく事業譲渡を希望する買い手企業が多い傾向にあります。
売り手側の税務上の扱い:事業譲渡益に課税
事業譲渡によって得た対価のうち、譲渡対象資産・負債の簿価純額との差額は「事業譲渡益」として、売り手側に法人税が課税されます。
また、事業譲渡には以下のような消費税に関する注意点もあります。
課税資産と非課税資産の両方をまとめて譲渡するため、資産ごとの課税・非課税を区分し課税対象資産部分の消費税を計算する必要があり、それぞれの対価を合理的に区分し、課税・非課税の計算を行う必要があります。
事業譲渡のデメリット:承継手続きが煩雑
個別承継であるため、以下のような実務負担が大きい点はデメリットと言えます。
・すべての契約(従業員との雇用契約含めて)を再締結する必要がある
・許認可や届出が一から取得し直しとなる場合がある
旅行会社売却の流れは?3つのステップを紹介

旅行会社のM&Aを進める場合は、大きく3つのステップに分けて進められます。
・M&Aの準備と助言会社の選定
・買い手候補先企業との接触、意向表明受領
・詳細調査(DD)、最終契約とクロージング
それぞれの段階で必要となる準備や手続きが異なるため、流れを把握しておきましょう。
Step1.M&Aの準備と助言会社の選定
はじめに、売却目的と希望条件を整理し、M&A助言会社を選定します。この段階で重要なのは、いくらで売れるかだけではなく、誰に、どの範囲まで引き継ぐのかを決めることです。
旅行会社はサービス業であり、在庫や設備よりも、顧客基盤、仕入ネットワーク、手配オペレーションが価値の中心になりやすい業態です。準備段階では、次のような情報を棚卸しします。
・主要顧客の構成と取引継続性
・商品構成と粗利構造
・宿泊施設・交通機関・DMC等の仕入先との取引条件と依存度
・手配・精算・取消料対応を含む業務フローと管理体制
・旅行業登録・保証金・加入団体など
ここが曖昧なままだと、後工程で条件修正や減額につながりやすくなります。
Step2.買い手候補先企業との接触、意向表明受領
次に、助言会社を通じて買い手候補へ打診を行います。初期段階では、会社名を伏せた概要資料を提示し、関心を示した企業と秘密保持契約を締結したうえで、詳細情報を開示します。
買い手候補は、譲渡価格のレンジ、取引方法、売却後の運営方針、引き継ぎ条件などをまとめた意向表明書を提出します。売り手は提示金額だけでなく、次の観点を含めて総合的に比較する必要があります。
・買収後の経営方針
・仕入条件や取引先ネットワークの維持方針
・キーマンの処遇と引き継ぎ期間
この段階で基本合意を締結し、独占交渉へ進むのが一般的です。
Step3.詳細調査(DD)、最終契約とクロージング
基本合意後は、買い手によるDDが行われます。旅行会社では、財務・税務・法務の確認に加えて、契約と運用実態の確認が特に重視されやすい点が特徴です。
確認されやすい論点は、次のとおりです。
・売上計上と精算実務、前受金・未払金の管理
・取消料・返金対応の運用と損失リスク
・主要顧客・主要仕入先との契約条件と継続可能性
・業務フローの属人性とキーマン依存
・クレーム・トラブル対応の体制と履歴
調査結果を踏まえて、最終条件を調整し、最終契約を締結します。その後、対価の決済と引き渡しを行うクロージングをもって、取引が完了します。
M&Aの流れについてより詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
[M&Aのプロセス]
旅行会社の売却の相場は?価値算定方法を解説
旅行会社のM&Aにおける売却価格は、一律に決まるものではありません。実務では、純資産価値に加えて、将来の収益力をどの程度安定して再現できるかが、評価の中心になります。
旅行会社は設備よりも、顧客基盤、仕入ネットワーク、手配力、オペレーション、担当者の運用ノウハウといった無形資産が価値の大半を占めます。そのため、過去の売上規模だけでなく、粗利構造、リピート、法人比率、手配依存度、属人性の度合いが、価格形成に直結しやすい点が特徴です。
ここからは、代表的な算定方法を整理します。
1.企業価値を算定する
旅行会社のM&A実務において事業価値の算定には、大きく分けて2つの方法があります。
・インカムアプローチ
・マーケットアプローチ
インカムアプローチは、営業資産が生み出す将来キャッシュフローを評価の基礎とする方法です。代表的なディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)法では、将来キャッシュフローを現在価値に割り引いて事業価値を試算します。
理論的に優れた方法ではあるものの、将来キャッシュフローの見積もりや割引率の計算は非常に難易度が高く、経験を積んだ専門家でないと試算が困難で、初見では理解しづらいのが大きな欠点でしょう。
本稿では「価値の概算を簡単に知る」ことを目的にしていますので、インカムアプローチの詳細な説明は割愛します。
マーケットアプローチは、市場における取引価格を参考にして事業価値を算定する方法です。具体的には、以下のような方法が存在します。
・類似会社比較法
・類似取引比較法
類似会社比較法は、評価する対象の企業の類似会社にあたる上場会社の企業価値と、営業利益や収益力(EBITDA)といった財務指標から算出された倍率(マルチプル)を評価対象会社に適用することで、事業価値を算出する方法です。
具体的には、以下のように算定します。
EBITDA×業界相場の倍率(EBITDAマルチプル)=企業価値
(EBITDAマルチプル=上場類似会社の企業価値/上場類似会社のEBITDA)
EBITDAは、営業利益に減価償却費を足して算出されるものです。
また、類似会社は、業界が同じ上場企業を選定するのはもちろんのことですが、ビジネスモデルや収益構造、顧客の層などの類似性から選定するパターンもあります。類似会社をどのように選ぶかによって、算定結果は大きく左右されます。
2.株式価値を算定する
企業価値を算出したら、株式価値を算出しましょう。株式価値は、以下のように算出します。
企業価値-有利子負債+現金同等物=株式価値
第三者に譲渡する場合に、どの程度の価値がつくかを把握しておくことは重要なため、理解しておきましょう。
なお、マーケットアプローチには、類似会社比較法のほか、類似するM&Aによる取引事例を用いた類似取引比較法という方法が存在します。
しかし、参照する過去の取引における対象会社が非上場である場合、入手可能な財務数値が限定的であるため、同方法が中小企業のM&Aで利用されることは少ないのが現状です。
M&Aにおける価値の算定については、下記で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
[うちの会社、結局いくらで売れるの?~事業オーナーの疑問に答えるコラム①~]
また、自社の具体的な株式価値を知りたい場合には、株価シミュレーターを用意していますので、以下で試算可能です。ぜひご活用ください。
旅行会社を売却する3つのメリット
旅行会社でM&Aを活用するメリットは、経営者個人の保有株式の資金化にとどまりません。適切な売却は、従業員の雇用や取引関係を維持しながら、事業価値を整理して次の運営主体へ引き継ぐ手段にもなります。
・従業員と運営体制を守れる
・経営者は事業価値を資金化できる
・顧客・取引先との関係を維持しやすい
ここでは、売り手にとって特に重要な3つのメリットを解説します。
従業員と運営体制を守れる
旅行会社は、手配・精算・添乗対応など、実務を担う人材によってサービス品質が成立する業態です。廃業を選択した場合、従業員は職場を失い、顧客対応も中断される可能性があります。
M&Aにより事業が承継されれば、既存従業員の雇用を維持したまま運営が続くケースも多く、これまで築いてきた運営体制を崩さずに引き継げる点が、大きなメリットになります。
経営者は事業価値を資金化できる
M&Aによる売却は、顧客基盤や仕入ネットワーク、オペレーションといった無形資産を含めて事業価値を資金化する手段です。得られた売却益は引退後の生活資金や資産承継、次の事業への投資などに活用できます。
旅行会社は外部環境の影響を受けやすい業態であるため、経営状態が健全なうちに売却を検討することで、条件設計の余地を確保しやすくなります。
顧客・取引先との関係を維持しやすい
旅行会社は、法人・団体顧客との継続取引や、宿泊施設・交通機関などの仕入先との関係性が価値の中心になりやすい業態です。廃業の場合、顧客の旅行手配が中断し、取引先にも影響が及ぶ可能性があります。
M&Aであれば契約関係と運営を維持したまま承継でき、顧客・取引先との関係を崩さずに事業を引き継ぎやすくなります。
旅行会社を売却する際の3つのポイント
旅行会社でM&Aを成功させるためには、単に一定規模の売上があるというだけでは不十分です。
買い手は、収益の再現性や運営の安定性といった事業面の他、法務や税務等のリスクの有無を確認します。
・余裕をもって準備を進める
・事業の属人性を下げる
・信頼できる専門家を活用する
ここでは、旅行会社の売却を検討する際に、特に重要な3つのポイントを解説します。
余裕をもって準備を進める
旅行会社の売却は、短期間で判断・実行できるものではありません。特に、以下の点は、DDで確認されやすい項目です。
・売上計上ルールと前受金・未払金の管理
・主要顧客と主要仕入先の契約条件、譲渡後の取引継続可能性
・業務フローの実態
・クレーム対応の体制と過去の履歴
これらを事前に整理しておくことで、DD後の条件修正や価格引き下げのリスクを抑えることができます。
事業の属人性を下げる
旅行会社の評価を下げやすい要因の一つが、特定担当者や経営者への過度な依存です。団体旅行の運営や法人営業、仕入交渉が個人の経験則に依存している場合、買い手からは引き継ぎが難しい事業と判断されやすくなります。
属人性の観点から評価を高めるためには、以下のような取り組みが重要です。
・手配・精算・取消料対応の運用ルール整備
・顧客・仕入先の情報管理と引き継ぎ設計
・見積・提案の標準化と利益管理の仕組み化
・キーパーソン依存の分散と育成
属人性を下げることで、体制が変わっても運営が維持できる会社として評価されやすくなり、買い手の選択肢も広がります。
信頼できる専門家を活用する
旅行会社のM&Aは、一般的な事業売却に比べて、運営実務の論点が複雑になりやすい領域です。それらの論点への対応方針があいまいなままM&Aのプロセスを進めると、知らず知らずのうちにM&A後も売り手がリスクを抱え続けてしまう可能性があります。
そのため、以下のような専門家の支援を受けることが重要です。
・FA(ファイナンシャル・アドバイザー)などの売り手側に立つM&A助言会社
・M&Aにおける各種契約書やその内容に明るい弁護士
・税務面の考慮により手残りの最適化を支援できる税理士
売り手専用のFAを活用すれば、価格交渉や条件調整においても、売り手の利益最大化を前提に交渉を進めることが可能です。
感情に左右される場当たり的な判断を避けるという観点でも、第三者による専門的な視点は不可欠といえるでしょう。
旅行会社売却にかかる税金とは?
企業を売却する際には、売却益に対して税金が発生します。この税金の仕組みは、「個人オーナーが売却する場合」と「法人が株式を譲渡する場合」で異なるため、正しく理解しておくことが重要です。個人・法人別にわかりやすく解説します。
個人オーナーの場合
個人が自社株などの株式を譲渡し、譲渡益(売却益)が発生した場合、その利益は「譲渡所得」として扱われます。
課税の仕組み
譲渡所得 = 売却価格 -(取得費 + 譲渡費用)
この譲渡所得には、以下の税が課せられます。
・所得税(復興特別所得税含む)
・住民税
給与所得などとは分離して課税されるため、所得の合算は不要ですが、確定申告が必要です。
ただし、ミニマムタックスに該当する場合は給与所得等の他の所得との合算して算出する必要があるため、適切に節税するためには、事前に税理士など専門家への相談が欠かせません。
法人の場合
法人が保有する株式を譲渡した場合、その売却益は法人の「益金(収益)」として扱われ、他の事業収益と合算されて法人税等が課税されます。
法人の場合の税務処理
・譲渡益は法人所得として計上され、通常の法人税率で課税
・譲渡損失が出た場合、他の所得と損益通算が可能
・所得と損失の調整により、柔軟な節税が可能
評価差額にも注意
帳簿価額と時価の差(含み益)がある場合、譲渡時に課税対象となる可能性があります。
まとめ
旅行会社は、需要回復やインバウンド拡大といった追い風がある一方で、外部環境の影響を受けやすく、収益の安定性を確保する難度が高い業態です。顧客基盤、仕入ネットワーク、業務フローといった無形資産が価値の中心となるため、運営の再現性やオペレーションの完成度が企業評価に影響します。
M&Aによる売却は、従業員の雇用や顧客・取引先との関係を維持しながら、次の運営主体へ引き継ぐための現実的な選択肢です。
早期に準備を進め、信頼できる専門家の支援を受けながら進めることで、納得感のある承継を実現しやすくなります。
RISONALでは、売り手に特化したFAサービスを提供しています。専属のエージェントがお客様の希望に沿った取引を実現するため、最適なサポートを行います。より高い評価での売却を目指したアドバイスを受けられるだけでなく、余計な仲介手数料を抑えた成約も可能です。
旅行会社のM&Aでは、買い手目線で条件調整が進みやすい仲介型の支援の場合、価格や引き継ぎ条件が売り手に不利になるケースも少なくありません。そのため、誰の利益を最優先に交渉するのかを明確にした支援体制が重要です。
無料相談が可能なので、実際にどれくらいで売れるのか、どうすればもっと高く売れるのかをぜひご確認ください。
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