事業拡大と文化継承を両立し、組織をより強く―――エース山下社長のM&A成功談

2025.07.10

公開日:2025.07.10

2025.07.10

2025.07.10

更新日:2025.07.10

2025.07.10

事業拡大と文化継承を両立し、組織をより強く―――エース山下社長のM&A成功談
株式会社エース
企業名株式会社エース(https://acegroup.co.jp/
事業内容コンタクトレンズ販売業
売上高100億円
オーナー様のご年齢47歳

はじめに

スマートフォン時代の到来と共に急成長を遂げたカラーコンタクトレンズ市場。

株式会社エースは、いち早くこの波に乗り、若者を中心に支持を集めてきました。

今回、同社が取り組んだのは、事業拡大に向けたM&Aという決断。

その裏には、「守りを固めるための戦略的M&A」という明確な意図がありました。私たちオーナーズは、アドバイザリーとしてそのプロセスを伴走しました。

本記事では、株式会社エース 山下社長に、創業の経緯からM&Aを経た現在の姿、そして未来への展望までを伺いました。

山下社長

Q. スマートフォン普及期に、なぜカラーコンタクトに着目されたのでしょうか?

山下社長:特に大きなきっかけがあったわけではありませんが、当時はスマートフォンが普及し始めたばかりの時代でした。「これから若い世代がスマートフォンで買い物をするような時代になるだろうな」と感じて、その中で若い世代に刺さる商品は何かを考えたときに、カラーコンタクトに辿り着きました。

PC時代のECからモバイルシフトが起きるタイミングだったこともあり、スマートフォンでの購買に適した商材を模索していました。加えて若い世代に刺さる商品を考えたとき、カラーコンタクトは非常に適していました。

Q. 起業後は順調に成長されたと伺いました。その中で、なぜM&Aを検討されたのでしょうか?

山下社長:おかげさまで創業当初から順調に業績を伸ばしてきました。ただ、事業が大きくなる中で、組織体制や財務基盤の強化といった課題も浮き彫りになってきました。「後継者がいないから譲渡」ではなく、事業を守るための選択肢としてM&Aを検討しました。

自分ひとりで意思決定を続けることの限界も感じていましたし、社員の雇用や働く環境を持続的に守るには、外部の力を借りることも必要だと感じたためです。

Q. その中で、当社RISONAL M&Aを運営する当社オーナーズにご依頼いただいた理由はなんでしょうか?

山下社長:最初は取引していた銀行に相談したのですが、複数の仲介会社を紹介されました。銀行の中の担当者が手を挙げたケースもあり、選択肢は色々ありました。その中で、当時まだクレディスイスに在籍しており、オーナーズ創業前の吉田さんに出会いました。

吉田さんは私のわがままや事業においてこだわり抜いているポイント、熱意に最後まで付き合ってくれました。

コミュニケーションの途中で吉田さんはクレディスイスからオーナーズへ転職されましたが、引き続き吉田さんにお願いするという意思は変わりませんでした。

その後も吉田さんと森さんの対応はとてもありがたいものでした。初めてM&Aを相談した時から実に4年以上の歳月が過ぎていましたが、これだけ長い期間を伴走していただき、一貫して“想い”に寄り添ってくれたのがオーナーズさんでした。

また、条件面の交渉だけでなく、何より私たちの文化や人材の価値を理解しようとする姿勢に強く惹かれました。

M&Aの過程では不安も多かったですが、吉田さんと森さんの粘り強く丁寧なフォローがなかったら、ここまで前向きに取り組めなかったと思います。

株式会社エース 山下社長と、本件に携わった吉田・森による記念撮影

株式会社エース 山下社長と、本件に携わった吉田・森による記念撮影

Q. 実際にM&Aを実施してみて、どのような成果がありましたか?

山下社長:組織としての“守り”が格段に強化されました。

たとえば財務体制の整備やCFOの導入、人事機能の定着など、創業期には手が回らなかった部分が一気に整備されました。

また、カルチャーを壊すことなく、社員の個性や裁量を活かす運営が継続できているのも大きな成果です。これは私がM&Aを実施するにあたって最もこだわっていたポイントです。アルバイトも含めて、メンバー一人ひとりの存在がしっかり尊重される体制が守られていて、会議やミーティングも以前より効率的かつ建設的になりました。

Q. 経営者としてのご自身の変化はありましたか?

山下社長:正直、忙しくはなりました(笑)。ですが、会議体が整ったことで、議論の質が上がり、社内のコミュニケーションもより密になりました。これまで以上に「組織をどう成長させるか」を真剣に考えるようになったと思います。

一人で抱え込むのではなく、信頼できるパートナーとともに判断していける環境が構築されたことで、自分の視野も広がりました。

Q. 今後のエース、そしてご自身が描く未来について教えてください。

山下社長:うちの社名「エース」は、“一人ひとりが切り札になる”という思いから付けました。私は、社員がただ会社のためだけに働くような生き方ではなく、それぞれの人生を大切にしながら働ける会社にしていきたいと考えています。仕事もプライベートも充実させて、個々が自分の力を発揮できるような組織。そんな未来を目指しています。

おわりに

今回のM&Aは、山下社長が語るように、単なる「事業の引き継ぎ」ではなく、「未来を見据えたパートナーシップの構築」でした。

インタビューの随所で、社員一人ひとりの技術や人間性への深い敬意と愛情が伝わり、組織の個性を守りながら成長させたいという強い思いが感じられました。

オーナーズは、今後も経営者の想いと企業文化に真摯に向き合い、信頼に根ざしたM&Aを通じて、企業のさらなる飛躍を支援してまいります。

おわりに

この記事の著者

RISONAL 編集部(オーナーズ )

RISONAL編集部

売り手の理想のM&Aの実現に特化した専属M&Aエージェントサービスおよび事業オーナー向けの資産運用サービスを提供するオーナーズ株式会社

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