もう一人役員が増えたような安心感――熱量と交渉力が導いた最善の選択肢
公開日:2024.05.09
2024.05.09
更新日:2024.06.03
2024.06.03
企業名 | 株式会社クォーク |
事業内容 | ロレックス販売店 |
売上高 | 100億円以上 |
オーナー様のご年齢 | 50代 |
ロレックス販売店として国内外に20店舗を展開する株式会社クォーク。創業者のCさんは20年以上会社の成長を牽引してきましたが、家族との時間を大切にしたいという思いからM&Aを決意します。長年勤め上げる従業員も多いなか、従業員に安心してもらえる最善の選択を掴むべく、RISONAL M&Aの専属エージェントサービスをご利用いただきました。
今回は事業承継を実現したクォーク社の事例について、創業者のCさんにお話を伺います。
自らが楽しめる事業を目指し、高級腕時計販売店として30代で起業
― まずは貴社の事業内容についてお聞かせください。
当社はロレックスを専門に販売を行っている会社です。国内で20店舗ほどを展開し、海外にも卸売と小売の両方で事業を広げています。1998年に創業し、従業員は200人規模になりました。
― 事業を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
大学生の頃から起業に興味があったので、いろいろな業界を見たいという思いから、コンサルティング会社に勤めました。そこで後輩が中古品の二次流通の業態を担当している様子を見て、すごく面白そうだと感じたんです。
自分が楽しみながら取り組める二次流通の商材がないものか考えたところ、腕時計が好きだったこともあって、まずは小さな時計屋で働いて業界を学ぶことにしました。腕時計の二次流通で起業することの面白さに確信を持ち、貯金ができた段階で、思い切って独立したのがきっかけですね。
リーマンショックをきっかけに企業価値向上を目指す
― 今回M&Aを検討されたのは、どのようなタイミングだったのでしょうか。
転機となったのは2008年のリーマンショックでした。金融機関から貸し剥がしの可能性があるということで、企業価値を高めることの重要性を認識しました。外部から見た時にきちんと評価される形にしたい。将来的な選択肢としてIPOかM&Aかはともかく、企業価値を高めるようにしようと考えるようになりました。
その過程でベンチャー企業への投資も行ってきました。そこからIPOする企業も複数目にしてきたのですが、社長たちの大変さを目の当たりにしました。またIPOをすると色々な意味で注目され、どうしても一挙手一投足見られてしまいます。
そうした様子を見て、本来、私自身あまり表に出たいタイプではないこともあり、自分自身と向き合うなかで、次第にM&Aへの思いを強めていきました。
― M&Aを行うにあたって、FAサービスを選ばれた理由は何ですか?
これまでも企業に投資してきたので、M&Aは常に注目していました。そうした中で仲介とFAという選択肢があることはなんとなく認識していました。
FAを選んだ理由としてはやはり「100%自分の味方」でいてくれることへの安心感があったからです。仲介の場合はどうしてもM&Aを成立させること自体を目的にしてしまいがちなので、どちらの味方なのかという疑いが常につきまといます。
ですから、売り手側の味方としてお願いできるFAの方が良いと感じました。事業規模的にもFAが適していると判断しました。
プレゼンの量や質から感じる熱量の高さに圧倒
― 3社のFAサービスから「RISONAL」を選んでいただいたとのことですが、具体的にどのような点が決め手になったのでしょうか。
RISONALのM&Aサービスを選んだ決め手は「熱量の高さ」ですね。例えばプレゼン時の資料の量も他社よりも圧倒的に多く、当社のホームページも隅から隅まで見てくれている印象をプレゼンからも感じました。
ストレートにさまざまなことを言ってくれて、その熱量に圧倒されました。口説かれているような気分になりましたね(笑)。
― RISONALの担当者とのやり取りで印象に残っていることはありますか?
担当者の吉田さんに、まるで友達や家族とコミュニケーションしているような感覚で相談できたことはとても印象に残っています。24時間いつでも連絡くださいと言ってもらえて、気軽に相談できたのはありがたかったですね。かしこまった面談とは違う距離感で、もう一人役員が増えたようなイメージでした。
資料やプレゼンもわかりやすかったです。特に当社の強みや特長についての考察は目を見張るものがありました。
競合他社の差別化には、真似されやすい表層的なことではなく、裏側にあるストーリーが重要なんです。例えばロレックス専門店と打ち出して、似たような広告や店舗展開をすればいいと思われがちです。しかしそれでも当社が生き残ってこられたのは、ITやプロモーション、仕入れ、人事などの多彩な戦略を織り重ねながら取り組んできたからだと思っています。
RISONALのM&Aサービスは当社の良さを引き出すように、そうした内容をまとめていただきました。そこは感心しましたし、高く評価できるポイントだったと思います。
絶対に妥協できない条件を明確にし、納得して契約へ
― 実際のFAの取り組み方はいかがでしたでしょうか。
希望金額を明示して、それを下回る場合は辞退する、と絶対に妥協できない条件をはっきりさせ、そこからは自由に提案してほしいと依頼しました。
当社には役員が2名いますが、彼らもexitを望んでいたので、彼らの引き継ぎ期間を短くしたいという条件もありました。結果としてそうした細かな条件も、ほとんどこちらの希望通りに提案してくれて、それがまとまる形を作ってもらえました。
― 従業員の方へのフォローについても適切に対応できていましたでしょうか。
M&A以降の経営陣はすべて内部昇格で決められました。私の関わり方についても担当者の吉田さんと相談していくなかで、役員として残ることにしました。
小売業は中途採用がほとんどで、新卒採用が難しい業界です。それでも当社には20代前半で入社してくれた社員がいるので、「誇りを持って長く働ける場所」を提供したいという思いがありました。
おかげさまで20年以上在籍するベテラン社員も多くなり、そんな彼らが、家を持ったり子どもができたりと生活を築いている様を見ると、とても幸せだと感じるんです。
私自身も迷うところがありましたが、RISONALのM&Aサービスでは他社の事例なども教えていただくことができたので、従業員に安心してもらえるような選択ができました。結果としてみんなにとって良い形が作れたのではないでしょうか。
個々の交渉力とチームの理解力が発揮されるプロフェッショナル集団
― クロージング後の社内の様子はいかがでしょうか。
12月1日にクロージングしてから3ヶ月ほど経ちましたが、実はまだ全然落ち着いていないんです。ただ、PMIによって体制や業務のやり方が変わることもありますから、従業員が安心して働ける環境づくりに最優先に取り組んでいます。
また私自身は次のステップに向けて、今までなかったような業務も発生して、膨大な仕事の割り振りをしているような状況です。ですが、仕事はオンラインでできるようになりましたから、家族と過ごす時間が取れるようになって、良かったと思います。
― RISONALに依頼して良かったと思う点はどこでしょうか。
RISONALのFAは本当に「プロフェッショナルの集団」だと感じています。メンバーの方それぞれが、さまざまな企業とコミュニケーションをとりながら、先回りした情報共有や事前交渉などによりスムーズな業務遂行をされるなど、プロフェッショナルな仕事ぶりを発揮されていました。
誰に何を話してもきちんと共有いただけていて、チーム全体で理解を深めようとしている様子が伺えて、安心感がありましたね。それがスムーズなM&Aの実現につながったのだと思います。
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