オートバックス・INTLOOP・小田急不動産が進める事業基盤強化 8月第1週のM&A

2026.09.08

公開日:2026.09.08

2026.09.08

2026.09.08

更新日:2026.09.08

2026.09.08

オートバックス・INTLOOP・小田急不動産が進める事業基盤強化 8月第1週のM&A

2026年8月1日〜8月7日前後に公表されたM&A案件の中から、オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングスによる羽中田自動車工業の買収、INTLOOPによるアンダーワークスの買収、小田急不動産によるリプレイスの買収の3件を取り上げます。

今回は、それぞれの買い手が、既存事業と親和性の高い顧客基盤や専門機能を取り込むことで、サービス提供力や事業基盤を強化しようとするM&Aです。

株価算定シミュレーター

オートバックス・ディーラーグループHDが羽中田自動車工業を買収(車販売事業の競争力を強化)

対象会社の概要

株式会社羽中田自動車工業(山梨県)は、1957年設立の自動車関連企業です。車販売、車検・整備、カーリース、保険などの事業を展開しています。

傘下には、Audi正規ディーラーを運営するグランツ、ボルボ正規ディーラーを運営するVinge、BYD正規ディーラーを運営するWing、保険事業を展開するハートフル保険サービスの4社を有しています。

買い手企業の概要

株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングス(東京都)は、オートバックスセブンの全額出資子会社で、グループのディーラー事業を統括する持株会社です。

新車販売やメーカー認定中古車販売などを行う子会社の経営管理を担っています。

M&Aの背景と狙い

オートバックス・ディーラーグループHDは2026年7月31日付で、羽中田自動車工業の全株式を取得し、完全子会社化しました。取得金額は非開示です。

本件は、オートバックスセブングループの中期経営計画で掲げる「モビリティライフを支え続けるタッチポイントの創出」における、新規拠点・チャネル拡大の一環です。

羽中田自動車工業と傘下4社をグループに加えることで、Audi、ボルボ、BYDなどの正規ディーラー事業を取り込み、重要な事業領域と位置付ける車販売事業の競争力強化を図ります。

なお、羽中田麻由代表取締役社長は留任し、オートバックス・ディーラーグループHDの金子政義社長が羽中田自動車工業の代表取締役会長に就任しています。

案件カード

取引スキーム株式取得(全株式)
実行日2026年7月31日
取得金額非公開
対象会社情報株式会社羽中田自動車工業(山梨県/自動車販売・車検整備・カーリース・保険)
買い手企業情報株式会社オートバックス・ディーラーグループ・ホールディングス(東京都/自動車ディーラー事業統括)
親会社情報株式会社オートバックスセブン(東京都/カー用品販売・自動車関連サービス)
買い手の狙い外食・食品・流通ネットワークとの連携、食材調達・商品開発・人材交流による事業価値向上

INTLOOPがアンダーワークスを買収(デジタルマーケティングからAI実装までの支援体制を強化)

対象会社の概要

アンダーワークス株式会社(東京都)は、2006年設立のデジタルマーケティング領域に特化したコンサルティング企業です。売上高は14億2,700万円です。

大手事業会社を中心に、マーケティング戦略の立案やCX設計といった上流工程から、MA、CRM、CDPなどのマーケティングテクノロジーの選定・導入・運用まで一気通貫で支援しています。

近年では、AI検索に対応したコンテンツ戦略やAIエージェント導入、業務自動化、AIを活用したデータ分析基盤構築などにも事業領域を広げています。

買い手企業の概要

INTLOOP株式会社(東京都)は、戦略・業務・ITコンサルティングやプロジェクトマネジメント支援、プロフェッショナル人材支援などを展開するコンサルティング企業です。

同社は中長期経営計画「INTLOOP VISION2030」において、先端技術と人材を組み合わせた事業基盤の拡張と「AIセントリックカンパニー」への転換を進めています。

M&Aの背景と狙い

INTLOOPは2026年8月6日付で、田島学代表取締役からアンダーワークスの全株式を取得し、同社をグループ会社化します。

INTLOOPは、アンダーワークスが持つデジタルマーケティング領域の専門性や顧客基盤を、自社の戦略・ITコンサルティング、システム実装、人材基盤と組み合わせます。これにより、マーケティング戦略の策定からテクノロジー導入、AI実装までを一気通貫で提供する体制を構築します。

また、アンダーワークスが蓄積してきた上流コンサルティングの知見を業務特化型AIエージェントとして実装し、AI BPOなどを含む新たな収益機会の創出を目指します。

案件カード

取引スキーム株式取得(全株式)
実行日2026年8月6日
取得金額非公開
アドバイザリー費用など6,500万円
対象会社情報アンダーワークス株式会社(東京都/デジタルマーケティングコンサルティング)
買い手企業情報INTLOOP株式会社(東京都/コンサルティング・IT・プロフェッショナル人材支援)
買い手の狙いデジタルマーケティング領域の専門性・顧客基盤獲得、コンサルティングからAI実装までの一気通貫体制構築

小田急不動産がリプレイスを買収(マンション管理を軸に住生活サービス基盤を強化)

対象会社の概要

株式会社リプレイス(東京都)は、2001年創業のマンション・ビル管理会社です。首都圏を中心に分譲マンションの管理事業を展開し、管理戸数は5,000戸を超えています。売上高は9億3,300万円です。

新規管理受託を獲得する営業力に加え、大規模修繕工事の提案支援など、管理組合の課題に応じたサービス提供を強みとしています。

買い手企業の概要

小田急不動産株式会社(東京都)は、小田急電鉄の全額出資子会社で、小田急グループの不動産事業を担う中核会社です。

マンション・戸建住宅の開発・分譲、オフィスビル・マンションの賃貸、土地・建物の仲介などを展開しています。また、グループ会社の小田急ハウジングを通じて、マンション管理、修繕、リフォームなどの住生活サービスも提供しています。

M&Aの背景と狙い

小田急不動産は2026年7月31日付で、創業者の栗秋景介氏からリプレイスの全株式を取得し、同社を子会社化しました。公表日は8月3日です。

マンション管理は、顧客と長期的な接点を持つことができ、修繕、リフォーム、売買仲介など幅広い事業機会につながる領域です。

今回の買収により、小田急不動産グループのマンション管理戸数は1万戸を超える規模となります。リプレイスが持つ管理受託契約による顧客基盤や営業ノウハウを取り込み、住生活サービス事業の基盤を強化します。

案件カード

取引スキーム株式取得(全株式)
実行日2026年7月31日
公表日2026年8月3日
取得金額非公開
対象会社情報株式会社リプレイス(東京都/分譲マンション・ビル管理)
買い手企業情報小田急不動産株式会社(東京都/不動産開発・賃貸・仲介・住生活サービス)
親会社情報小田急電鉄株式会社(東京都/鉄道・不動産・生活サービス)
買い手の狙いマンション管理戸数の拡大、顧客接点の獲得、修繕・リフォームなど住生活サービス事業基盤の強化

まとめ

今回の3件は、自動車販売、デジタルマーケティング、マンション管理と業種は異なりますが、いずれも買い手が自社だけでは短期間に構築しにくい顧客接点や専門機能をM&Aで取り込む案件です。

オートバックスセブングループは、羽中田自動車工業が持つ複数ブランドの正規ディーラー事業を取得し、車販売事業の競争力を高めます。INTLOOPは、アンダーワークスが蓄積したデジタルマーケティングの上流知見を取得し、AI実装まで含む支援領域の拡張を進めます。小田急不動産は、リプレイスのマンション管理顧客基盤を取り込み、長期的な顧客接点を生かした住生活サービスの拡大を図ります。

単純な規模拡大ではなく、既存事業との親和性が高い顧客基盤、営業力、専門人材やノウハウを取り込み、周辺サービスへの展開を広げるM&Aが並んだ点が今回の特徴です。

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また、具体的な買いニーズを持っている企業のほか、業界・買い手企業分析に基づき事業親和性の高い企業を買い手候補としてご提案します。大手金融機関や大手M&A仲介、M&Aマッチングサービスとも連携しているため、買い手探索のルートが豊富です。

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株価算定シミュレーター

この記事の著者

RISONAL編集部(オーナーズ )

RISONAL編集部

売り手の理想のM&Aの実現に特化した専属M&Aエージェントサービスおよび事業オーナー向けの資産運用サービスを提供するオーナーズ株式会社

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